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2007/05/31

WBOヘビー級タイトルマッチ展望

WBO世界ヘビー級タイトルマッチ(6/2、米アトランティックシティ)
チャンピオン シャノン・ブリッグス(米、48勝42KO4敗1引分け) +170
挑戦者 スルタン・イブラギモフ(ロシア、20勝18KO1引分け) -250

1999年から2002年にかけて、ビタリ、ウラディミールのクリチコ兄弟が相次いでチャンピオンとなったWBOヘビーであるが、最近ややその価値が下りつつあるようだ。ウラディミールにKO勝ちしたレイモン・ブリュースターがセルゲイ・リャコビッチに敗れ、そのリャコビッチもブリッグスに敗れて、いまや4団体の中でも弱い方に属するチャンピオンとなってしまった。

そのブリッグス、1997年にジョージ・フォアマンに引導を渡した男として有名であるが、翌98年に当時の最強王者レノックス・ルイスに挑戦するもKO負けして長期低迷期に入り、しばらく鳴かず飛ばずの状態が続いた。2003年から11連勝して再度タイトル挑戦のチャンスをつかみ、とうとうヘビー級の王座についたが、タイトルを獲ったリャコビッチ戦は劣勢からの逆転KO。あと15秒ほどリャコビッチが我慢していればタイトルの移動はなかった。12Rまでスタミナが持ったということは評価できるが、途中かなりバテていたことも確かである。

対するイブラギモフはシドニーオリンピックの銀メダリストでテクニックのあるサウスポー、戦績もなかなかのものである。しかしながら、世界ランカーとの対戦はレイ・オースティン(先日、クリチコ弟に2RあっさりKO負け)との引分けくらいで、実際どの程度戦えるのかは未知数といっていいのかもしれない。

試合の鍵となるのは、ブリッグス260ポンド(120kg)、イブラギモフ220ポンド(100kg)の体格差ではないか。普通なら体格に優れた方が絶対有利なのが格闘技の常識であるが、ヘビー級までくると必ずしもそうではない。100kgを上回る体を12ラウンド休みなく動かし続けることはかなり困難なのである。ブリッグスにもそれがあてはまり、エンジン全開を続けられるのはせいぜい2R6分で、それ以上休みなく攻勢を続けることはまず無理といっていい。

対してイブラギモフは、短時間のパワーではブリッグスに劣るが、12R動き続けることができる。ましてサウスポーで攻略しにくいことを考え合わせると、ブリッグスのパワーを空転させる場面は十分に予想される。そうなると試合としてはつまらないものになる可能性が大きいのが残念だが、イブラギモフの判定勝ちが5割以上。ブリッグスが「The Canon(大砲)」と呼ばれる強打を序盤で決めて倒してしまう可能性が3割。ブリッグスが振り回しすぎて疲れKO負けが2割ということで、ブリッグスの判定勝ちだけはないだろう。

この試合は月曜日のWOWOWでタイムリー・オン・エア中継される。

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2007/05/30

荒船山に登ったときの話

子供が小学生の頃の一時期、山登りに凝ったことがある。登山というほど本格的ではないが、ハイキングというほど手軽でもないその中間ぐらいのもので、高さ的には800から1500メートル位、もちろん山頂にみやげ屋などない(山小屋はある)そこそこまともな山々である。今日はその中で荒船山に登ったときの話である。

荒船山は位置的には軽井沢の南、JR軽井沢駅から72ゴルフの方向に10kmほど行ったところにある上州の有名な山である。なぜ有名かというと、山頂にあたる部分が約1kmほどにわたってほとんど平らになっており、下から戦艦とか空母のように見えるからである。上州のもう一つ有名な山である妙義山がまるでのこぎりのように鋭くぎざぎざな山並みが続くのとは対照的であり、当然のことながら荒船山は初級者・家族向け、妙義山は中・上級者向けということになっている。

昔の人も荒船山を船のようだと思ったらしく、1423メートルの頂上を船の舳先(へさき)とみて、そこから続く平らな部分が終わるところ(そこは当然切り立った崖になっている)を船尾にたとえて艫(とも)岩と呼んだ。そして登る側からすると山頂が平らというのは結構ありがたいもので、途中の山道が苦しいのさえがまんすれば、あとはかなり楽な行程となるのであった。

さて、その日は前日降っていた雨は止んだものの、雲が多くあまりいい天気ではなかった。上信越自動車道を下仁田で下り、こんにゃく街道(国道254号)をいったん長野県側へ抜け、引き返して荒船不動尊付近のダムの駐車場に車を止めた。10分ほど歩いて荒船不動尊、そこから谷沿いに星尾峠まで、そこから今度は尾根道を登る、荒船山の入門コースともいうべき最も安全で間違いのないコースである。

信心深いうちの家族は、山に登る前に当然お参りをしたのであるが、その時からその犬はいた。つながれてはいないけれど、吠えたり噛みつこうとしたりしないで、お利口そうな犬である。ここ(不動尊)の飼い犬なのだろうかと思っていたら、山に登るうちの家族についてくる。その時間うち以外に登っていたのは2、3組。小学生連れなので、うちが最後尾なのだが、その犬はわれわれの10メートルくらい前に進んで、じっとこちらを見ているのである。

前日の雨で道が川のようになっており登りにくいことは確かだったのだが、そんなに危ないというほどではない。それでもその犬は、ずっとうちの家族の前を先導するように歩いているのだった。さすがに犬だからどんどん登っていく。そして距離が開きすぎると、じっとこちらを見ながら待っている。そして距離が縮まると、また登り始めるのである。

きっと不動尊の犬だろうから、散歩コースまで登ってくるんだろうと最初は思っていたのだが、小一時間かかって星尾峠でひとやすみした後も同じようについてきて、結局山の上まで来てしまった。そしてここまで来れば安心と思ったのか、そこまでずっと近くにいたはずなのにすっとどこかに行ってしまったのである。

あれは単なる犬の散歩だったのだろうか、それとも危ない山道を心配してついてきたのだろうか、今考えても不思議である。ちなみにその日、山の上はかなり寒くて、持ってきた昼ご飯を休憩所でふるえながら食べたのを覚えている。それ以来、山に行くときには必ず山用のカセットコンロとインスタントラーメンを持つようにしたのであった。

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2007/05/29

J.D.サリンジャー「キャッチャー・イン・ザ・ライ」

アメリカ文学というとこの作品が出てきてしまうのかもしれないが、題名とは違ってロマンティックな作品では全くない。1951年発表の作品で、日本語訳は野崎孝「ライ麦畑でつかまえて」が有名。ただ2003年の村上春樹訳の方が読んでいて違和感がそれほどない。ところどころ、村上春樹になってしまっているところも味わい深い。

高校を中退させられた主人公ホールデンが、学生寮をぶらぶらした後自宅にまっすぐ帰りたくないからニューヨークのホテルに泊まってさらにぶらぶらする話、といってしまうとどこがいいのだか分かりにくいが、実際そんな話である。テーマは、「世の中にいる奴はみんな嘘つきのろくでなしだ」というところにあるが、そういうホールデン自身がかなりの嘘つきでろくでなしなので、主人公に感情移入するのはかなり難しい。

この主人公がほとんど唯一心を許しているのが小さい妹のフィービーなのだが、その妹に、「じゃああんたは、何になりたいわけ?」と聞かれて答えたのが、「子供達がライ麦畑でいっぱい遊んでいて、その脇には危ない崖があるのだけれど、誰も大人が見ていない。そういう場所で、子供達が走ってきて崖から落ちそうになると捕まえてあげる、そんなものになりたいんだ」というのがこの作品の題名である"The catcher in the rye"なのである。

若い頃読んだときには、なんとなく分かったような気がしたのだけれど、いま読むとだから何なんだ?って気がちょっとする。遊んでいる子供より見張っている自分の方が上だというような見下したところがあるのが嫌だし、遊んでいる子供だって見張られるのは嫌だと思う。「ノルウェイの森」でちょっと似た表現がある(草むらには小さな深い穴が開いていて、そこに落ちない人は決して落ちないのだが・・・というような)ところをみると、訳者である村上春樹もかなり影響を受けているのかもしれない。

ちなみに、ちょっと別のところに書いたことがあるのだが、私のなりたかったものは「灯台守り」である。他に誰もいない灯台で、近くを通る船が事故に遭わないように毎晩きちんと海を照らしている。うーん、かなり似ているというか、そのまんまのような・・。ということで、へんなところで人格形成に係わっている作品なのでありました。

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2007/05/28

AJPC東京予選B ~ポーカーの奥深い世界番外編

最近ポーカー世界が全然奥深くないと指摘されてしまった。今年に入ってから未勝利で、かつビッグトーナメントは予選も含めてほとんど見せ場もなく敗退している状態では、勝負どころの描写が全くできないのもやむを得ないところである。というわけで、今週も見せ場すらなかったので番外編としてお送りすることにしました。

先々週末に羽田まで2往復、先週も羽田から大阪に飛んで大阪予選とハードスケジュールを続けていたら、とうとうここへきて体調を崩してしまった。火曜日のSTEPSの後に具合が悪くなってしまい、水曜日から金曜日まで職場に行くのが精一杯。土曜日も完全休養で浅草橋にも上野にも行かなかった。満を持して臨んだ東京最終予選だったが、またもや羽田まで行くのに体力を使ってしまい、「人としての力」がない状態でのトーナメントになってしまった。

10テーブル満卓でスタート。メインのAテーブルでのプレーだったのだが、ほとんど見せ場もなく5ラウンド300-600で残り7テーブル、KJoでスチールしようとしたらBBがJJを持っていてゲームセット。何でKJoなんかで行くのかと思われるだろうが、とにかく手が来ないのである。5ラウンド開始時点で3000点なかったので少なくともあと2周の間に勝負をかけなければならないのは明らか。1周10手の間に上位10%のハンドが来ない確率は1/3、2周20手だと1/9なので何か来るはずなのだが、1周目は全く来ない。

やや近いのはKJQTがあったけれど、それもポジションの悪いところで来る。コールされた場合かぶっている可能性が高い(AKとかAQとか)ので、ちょっと行く気にはなれない。2周目にはすでに2000点ない。ポジションが良くて前がコールしていない時に、ある程度のハンドならば勝負するしかない。カットオフの時に誰も前でコールしてなかったが、手をみるとT2でこれはとても行けない。その2手後のミドル、やはりばたばたと下りて私の番、手をみるとKJ。目をつぶってオールイン→撃沈である。

運のない状態を定義すると、
1.ハンドが来ない
2.ボードとマッチしない
3.一目負けている(ツーペア作ると高めかセットを持たれる、等)
4.ドローを引けないのに、相手には引かれる
5.自分有利のじゃんけんで負けるのに、相手有利では勝てない
といった点が典型的だと思うのだが、このすべてにあてはまってしまうのが悲しい。それも半年近く続いているというのはかなり尋常ではないようである。

とりあえず今週は、テニアンの懸かったエベレストカップと、LVの懸かったAJPCシニア。来月末のWSOPシニアに向けて、なんとかきっかけをつかみたいところである。

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2007/05/25

初夏特別連載 ~マダムYの素敵な休日(さらに続き)

注.この物語はふぃくしょんです。・・・ほんとに。

選挙おじさんのおかげで、マダムYの昼ごはんは2時過ぎになってしまった。9時に朝ごはんを食べたのに、ちゃんとお昼になるとお腹がすく。食べることと寝ることが、マダムYの最大の楽しみである。生まれてこの方、ダイエットをしたことと不眠症になったことはない

誰もいない日には、残り物で適当なお昼にするのがマダムYの方針である。この日の昼ごはんは自家製のビビンバである。石鍋などないので土鍋にごま油を引き、熱くしたところに電子レンジでチンした冷やご飯を入れる。その上から残り物のキムチとナムル、温泉卵をぶち込んで混ぜ、じゅうじゅういっているところにコチュジャンと醤油で味付けして出来上がりである。本当は土鍋に油をひいてはいけないらしいのだが、マダムYは細かいことは気にしないのであった。

そもそも、結婚するまで学校の家庭科以外にしたことがなかったマダムYの料理は、すべて適当と目分量なのである。料理本も亭主が独身で一人暮らしをしていた時に買ったものをそのまま使っているし、計量カップや計量スプーンなど未だかつて使ったことがない。ご飯をたくときにも、米の量も適当かつ水の量も適当、春でも秋でも勘でやっているものだから、日によって炊き上がりの固さが違う。だから亭主は文句を言うのだが、じゃあ自分で炊けば、と言っておしまいである。

ただ、二十年以上も家事をやっていると、勘でやってもそうそう違うものになることはない。だから普段はあまり気にしていないのだが、時折亭主が料理本の分量どおりに作る鶏のから揚げが非常においしかったり、娘がきちんと計っていれるコーヒーがおいしかったりすると、ちょっとだけ気になる。でも気になるだけで、決して計量スプーンを使おうとはしないマダムYであった。

土鍋ビビンバをスプーンでまぜまぜしながら食べる。すごくおいしい。温泉卵が大好きなマダムYなのだが、売っているのが3個100円くらい。自分と娘は食べるのだけれど、生卵は蛇が食べるものだと信じて疑わない亭主のおかげで、どうしても一つ余ってしまう。だからこうやって次の日のお昼になってしまうのであった。

昼ごはんが終わるとソファに横になってDVDを見る。最近のお気に入りは、「かもめ食堂」である。のんびりした北欧の雰囲気がとてもいい。この間亭主に、「フィンランドに連れて行け」と言ったら、「あそこは直行便がないから途中で一泊しないと行けないよ。フランクフルトあたりかなあ」と訳の分からないことを答える。

きっと直接行けるのに、フィンランドにはカジノがないからフランクなんとかに寄って行こうとたくらんでいるんだろう。亭主なんか一緒に行かなくても、そのうち奥様方と行けるんだから・・・などと考えているうちに、「豚身昼斗念」あたりで意識がなくなる。平日であっても休日であっても、基本でお昼寝をするマダムYであった。(この項続く)

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2007/05/24

電子マネー戦争の行方(続き)

結論からいうと、私は大前氏のいうように電子マネーが流通と結びつくとは考えにくく、suicaないし今後進むであろう携帯電子マネーによりマーケットシェアの多くが占められるだろうと考えている。その意味では日垣氏の意見に非常に近い。このあたりを解く鍵は、今後のライフスタイルの変化にあるのではなかろうか。

つまり、大多数の人が郊外から都心に通勤しているという状況が変わるのかどうか、である。引続き通勤を伴うライフスタイルが圧倒的であるならば、ほとんどの人にとって最も身近な施設は鉄道駅である。逆に家の近くで働いたり車で通勤したりするのであれば、最も身近な施設はおそらくコンビニである。

ところで、私の住んでいる千葉ニュータウンは昭和40年代から開発され始めて、以来40年たったのにいまだ計画どおりの開発ができていないという恐るべき再開発地域なのであるが、そのもともとのコンセプトは「職住接近」だったのである。つまり、この地区に住む人はこの地区に職場があるという建前で、その職場としては、成田空港や現在千葉ニュータウン中央の北側にわずかに残っている大企業の郊外型オフィス(事務センターなど)が考えられていたのであった。

その後、SOHOとかテレワークとか新しい職場の概念が出てきたのだけれど、結局のところ根付く気配はない(そういえば、昔八ヶ岳の泉郷にホームオフィスの研究施設があったのだが、どうなったのだろう?)。私の職場などいまだにフレックスタイムさえ導入されていないのである。こういう状況はあと五年十年で変わるとはとても思えない。ということは、鉄道駅を中心とする拠点網という構想は少なくともここしばらくは有効であるだろうという考え方が成り立つ。

そしてもう一つ重要なのは、流通業は現金客を排除(ないし冷遇)できるか、ということである。すでに高速道路はETCを持っていないとレーンが限定されて不便なだけでなく、各種割引制度が使えないという不利な状況となっているし、JRをはじめとする鉄道もその方向に進みつつある(Suica専用レーンはすでにある)。しかし、デパート、スーパーやコンビニで、電子マネー専用窓口が拡大する可能性はきわめて小さい。

確かに少数の店舗では、顧客が自分でバーコードを読み取らせてレジを通過する方法が実験的にとられているが、大多数の店ではそもそもレジ自体が少ないところに持ってきて、現金客は遠くのレジに並んでくださいなどと言ったら、その店から客は逃げるに違いない。結局、現金客も電子マネー客も同じ列に並ばなければならず、電子マネーがなければ不便だというインセンティブは顧客の側には働かない(少々の割引制度くらいはできるだろうが)。そして店舗の側も、どうしても売掛期間が発生してしまうクレジットカードや電子マネーより現金の方が、資金繰りの点からみてうれしいのである。

ましてや、すでに数千万枚の電子マネーを発行済であるSuicaに対して、nanacoやWAONはほとんどゼロからのスタートなのである。まず持ってもらうことから始めなければならない後発組と、使用可能な店舗やサービスをどう拡大していくか考えればいいSuicaとの差は、実際のところかなり大きい。

そしてモバイルSuicaの普及も確実で、今後、携帯電話が定期券になり、電子マネーになり、クレジットカードがわりにもなるという時代はきっとくるだろうと思う。というわけで、私は電子マネーは流通と融合するよりも携帯と融合する可能性が大きいとみるのだが、そうなると勝つのはJRとNTT、昔風にいえば国鉄と電電公社である。日本人は結局、同じところに戻ってしまうのかもしれない。

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2007/05/23

電子マネー戦争の行方

今日はちょっと目先を変えて、まじめに近未来予測など。

首都圏ではこの春、私鉄系のPASMOが参入したことにより電子マネー戦争が一気に激しくなった。現在私が持っているのは、SuicaPASMOEdy(これはDUKE、コナポケで使える)、それにオクトパスカード(笑)であるが、セブンイレブンやジャスコAEONグループも新しいカードを出して、ますます訳が分からなくなってきてしまった。この電子マネー戦争の行方について、全く異なる別々の意見を最近目にしたので、ご紹介かたがた私の考えも述べてみたい。

大前研一氏は今週号の週刊ポストで、セブンアンドアイのnanacoが勝つだろうと予想している。その理由として、電子マネーはいずれ流通業全体と融合するので、その際グループ内にセブンイレブンとヨーカドーの他、そごう、西武百貨店などの流通業を押さえていることが重要であること。そしてセブンアンドアイは銀行も持っている(セブン銀行)ので、決済機能があること。この2つ(流通業と決済機能)を押さえることにより購買実績を把握することが可能であり、顧客のセギュメンテーション(分類・選別)と効果的なセールスができること、をあげている。

一方、日垣隆氏はメールマガジンで、Suicaが圧勝するだろうと予想している。その理由として、これだけ数多くの電子マネーが乱立しても、それらをすべて財布に入れて歩く訳にはいかないので、どれか一つに集約される方向に向かうだろうと思われること。その際、すでに二千万枚を越えて市場の圧倒的シェアを押さえているSuicaが絶対に有利であること(PASMOは300万枚で在庫切れ、その他は十万枚台)。そして、将来的には誰もが一つずつ持ち歩いている携帯電話との融合が必至であるが、この分野でもJR東日本が競合他社を一歩も二歩もリードしていることをあげている。

よく知られているように、電子マネーの基幹技術はソニーが持っていて、名前こそ違っているがすべての電子マネーは技術的にほとんど同じものである。だからSuicaとPASMOが相互乗り入れしているように、本来すべてのカードは相互乗り入れが可能なのである。それを行っていないのは要するになわばり争いのようなもので、だいぶ昔、都市銀行のキャッシュカードが地方銀行や信用金庫で使えなかったのとよく似ている。システム相互間の決済機能と端末の問題さえ解決すれば、相互乗り入れに技術的な問題はほとんどない。

だから、WAONやWebMoney、QUICPay、関西にあるというICOCAなどを含めて、おそらくここ数年の間に提携・集約化が進むことが予想される。そしてどれが生き残るかのカギとなるのは、電子マネーが大前氏のいうように流通業と融合するのか、日垣氏のいうように携帯と融合するのか、ではないかと思う。(長くなったので続きはまた明日)

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2007/05/22

合同大会&AJPC大阪予選 ~ポーカーの奥深い世界42(続き)

昨日書いた上位10%の手について少し付け加えると、10人テーブルとして、自分が最も強いハンドである可能性が十分あるという目安である。だから、ポジションの悪い時はAAからTTまでのペア、AK、AQ、AJくらいだから出現率で8%程度。ポジションが良くなるにしたがってペアなら88より上、Aがらみは8以上できればスーテッド、絵札のスーテッドなどが入って12%程度になる。ざっと平均10%とみて、仮に2時間80ハンド来た場合に、それが3回以下しか来ない確率はどのくらいかというと、およそ4%になる。100人中97位の運の悪さで勝ち残るのは、かなり難しい。

オールインの飛び込みどころを探す場合を同様に算出すると、1周10ハンドの間に上位10%の手が来ない確率はおよそ1/3になる。1/3というと、かなり可能性としては大きい。そんなに運が悪くなくても出てしまう数字である。だからたまたま来たのがAQでハマリ手くさいと思っても、次の10%を待つのか、体力(チップ)が残っているうちに勝負してしまうのか、どちらもありうる考え方である。

さて翌20日の9時前に当日受付の列に並ぶと、前にはすでに十数人が並んでいた。順番は17番目のナチュラルエイト、そして指定されたシートはI-6である。インシーサンピンで安心して絞れるが、点を付け損なって逆転の目を残してしまったのは辛い(バカラじゃないって・・・)。時間となりI卓に座ると、外国の方が3名、それにやまかんさん、ゆみりんさんのレディース勢がいるテーブル。そしていきなりBBである。

地元大阪商大の学長でもある谷岡実行委員長の「シャッフル・アンド・ディール」の声とともに配られたファーストハンドで、アーリーからレイズ、そしてボタンの外人さんからリレイズである。自分のハンドを見るとKJs、1レイズくらいだったらフロップを見に行ってもいいのだけれど、極めて不穏な雰囲気にフォールド。フロップATx。うーん、参加していたらガッツショットドローである。アーリーがまずベット。ボタンがレイズ。アーリーがリレイズ、そしてボタンオールインである。ああ、参加しなくて良かった。

アーリーがそれを受けて長考。なにしろファーストハンドであるから、ともに手持ちチップは3000点。コールしたら、間違いなく一人は飛ぶ。長考ということはAAではないのだろうが、テーブル一同が見守る中、アーリーはついにコールした。そして開いたのはTT、セットであるが相手がAAだとまさに「はまり手」である。そしてボタンが開いたのはAQの現状ワンペア。

あと2枚がいずれもAかQ、またはストレートを作らなければならないので、TT絶対有利の状況である(勝率で93対7)。そして事件は起こらずにそのままTセットの勝ち。大阪予選はなんと開始第一局で1飛びが出るという激しい展開となってしまったのである。

私はというと、開始間もなくTTがセットとなり、KK持ちの人と結局オールイン対決になって勝ちダブルアップに成功したものの、そのすぐ後にツーペアで最後までコーったら向こうは上目のツーペアでざっくりチップを減らし、やっと来たAAはブラインドスチールしただけ。そしてドローを引きに行ってじりじりチップを減らし、最後は原点を割ったところでAQのオールインに対して3人にコーられて、それぞれKQ、A6、Kxでかなり有利なじゃんけんにもかかわらず、フロップで、続いてJ、9と出てサイドポットも取れずに終了となった。

この場合のAQの勝率は約40%だから、サイドポットすら取れないというのはあまり誉められない。そのまま新大阪まで出てのぞみに乗り、東京に着いたのは5時半。東京組のみなさんが本大会出場を賭けて佳境に入る中(ファイナルテーブルに東京組4名うちsmith?さん優勝。全裸の会会長さんもみごと本大会出場権獲得)、ひとり寂しく家路についたのでありました。

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2007/05/21

合同大会&AJPC大阪予選 ~ポーカーの奥深い世界42

あまり言いたくないのだが、今年初めからの公式戦連敗記録がとうとう70を突破してしまった。この中には10のヘッズアップ負け(つまり2位)が含まれている。よくそんなもの数えてると思われるかもしれないが、こういう性格なのである。そんなどん底の絶不調の中、わが国初のオープントーナメント、全日本ポーカー選手権、AJPCの予選が始まった。20日が大阪、そして来週27日は東京の予選大会である。

大阪の予選大会の前日、リゾカジポーカーオフ、大阪ポーカーオフ、岡山ポーカープレイヤーズクラブ(OPPC)の合同大会が場所も同じ大阪商業大学で開催された。本番前の予行練習であるだけでなく、この大会からも上位3名がAJPC本大会に進めるのである。11:30羽田発のJALで伊丹まで。つい最近同じように伊丹に来たような気がするが、考えてみたら先月有馬温泉に来たのだった。上本町まで向かおうとバス停で待っていると、KONKONさん登場である。上本町から近鉄線で河内小阪までご一緒した。

会場の大阪商業大学に着くと、開始3分前のぎりぎりだった。3団体合同の大会だけあって6テーブルの盛況である。侍さん、リゾカジマスターやめ社長をはじめとする運営組、ディーラー組だけでなく、HさんやYさん、Oさん、Tさんなどなど東京のプレイヤーもかなりの数参加している。大阪オフやOPPCにも参加したことがあるので、知った顔が多いのはうれしいことである。そして、先週はお手伝いだけでプレイできなかったため、初めての大会用オーダーメイドポーカーテーブルなのである。普通のテーブルより1回り大きく、10人座ってもまだ余裕がある。対面がかなり遠く見える。

ゲームの方は6テーブルスタートの残り3テーブルまでが精一杯だった。とにかく手が来ない。約2時間で100手くらいはあったと思うのだが、上位10%といえるのはAKが1回とAQが2回だけである。そしてAQの1回は同じAQとぶつかり、相手にフラッシュができてこれが致命傷となってしまった。だからスーテッドコネクトやローペアで一生懸命スチールしたのだが、コールされたりかぶせられたりして失敗することも多い。逆に捨てた手でストレートになったりする。仕方がないこととはいえ、これはくやしい。

仕方なくミニトーナメントで時間をつぶして、8時から「岩山海」(いわさんかい、と読むようである)の二次会飲み放題でがんがんオールインする。最後は店員さんがあきれてワインをてんこもりに入れてくれたりして、完璧に酔っ払ってしまう。某Aみんによると、「痴呆性老人のようだった」らしい。だからコンビニで買い物してホテルに戻ったのだが、そのままダウンしてしまった。一方、主力組はそれから電車で難波まで出て飲み、さらに小阪まで戻ってきて朝まで飲んだということである。

そういえばゲームが終わった後、やはり東京から来ているBBSTARさんが、「大阪って、こんなにみんなオールインするの?」って聞いてきたので、「そうなんですよ。大阪の人たちは、『オールイン』って言うためにポーカーやってるんですよ」と誰かの受け売りを教えてあげた。大阪は東京と比べて勝負が早く、ラウンドの若いうちからどんどんビッグベットやオールインが出る土地柄なのである。ところが、本当にすごかったのは翌日のAJPC大阪予選の方であった。(この項続く)

05200001 正面に見えるのが会場の大阪商大。河内小阪の駅から歩いて5分くらい。

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2007/05/18

初夏特別連載 ~マダムYの素敵な休日(続き)

注.この物語はふぃくしょんです。・・・しつこいですか?

結局亭主のトランプはパソコンが立ち上がった時には終わっていた。亭主はぶつぶついいながら、出かけて行った。買い物をしてからトランプに行くようである。とたんに家が広くなった。主婦であるマダムYには休みはない。朝食の後片付けをしながら洗濯機を回し、いつものように家のことをしなければならない。

マダムYが主婦になったのは23の時である。高校を卒業して勤めていたら、一緒の場所に勤めていた亭主と結婚することになった。当時は「女性クリスマスケーキ説」というのが広く信じられていて、24までは売れるが、25になると需要が極端に少なくなるというのである。だからそんな早い結婚だとは思わなかったのだが、その後結婚年齢は飛躍的に高くなった。今にして思うと、もっと独身で遊んでおけばよかったと思う。

とはいえ、南向きのベランダに洗濯物を干すのは気持ちがいい。汗かきの亭主のおかげで洗濯物が多く、2階まで少なくとも2往復はしなければならないのが面倒だが、乾いたときのお日様のにおいがマダムYはたまらなく好きである。だからこの家には乾燥機がない。そして自動皿洗い機もない。これはマダムYに電気製品の操作ができないということも若干関係している。ちなみに浄水器はある。ひねれば水が出てくるからだ。

洗濯の合間にいつものように適当に掃除を終わらせて、マダムYは大好きな庭に出る。平日でも休日でも庭仕事をする時間はあるのだが、やはりゆっくり寝た後の休日はやる気が出る。春になっていろいろかわいらしい花が出始めたので、前の日に買ってきておいたのである。さて、マダムYのいる住宅地ではガーデニングが盛んなので、花はそのまま植えずに必ず1袋数百円で買ってきた培養土や腐葉土を使うのが慣わしである。だから植え替えると、必ず余分な土が発生する。この余った土も、もとはといえば1袋数百円の土なのであるが。

周りに空き地が残っていた時にはそこへ行って捨てていた。土を生ゴミというのはなんだか違うような気がするし、もともと1袋数百円だから捨てるといってもかえって地盤改良しているような気分である。ところがこのあたりもどんどん家が建ってしまい、かなり遠くまで行かなければ空き地がない。だからこの頃は、誰も見ていないときにはす向かいにある公園の植木のところに撒いてくる。今日もそうしようと思ったら、なぜか公園のところにスーツを着て何か話しているおじいさんがいる。ひとが見ているとやりにくい。

しょうがないから、お向かいの奥さま達と情報交換タイムである。しばらく楽しくしゃべっていたのだが、いつまで経ってもおじいさんがいなくならない。何か話しているようなのだが、後ろにいるおばあさんと話しているのだろうか。人のよさそうな夫婦なのだが、いつまでも同じ場所に立っているのはおかしいなと思っていたら、なぜかこのおじいさん、よたよたとマダムYと奥様方の方に近づいてきて、愛想よく、「聞いていただけましたでしょうか」と言った。

そう、来週は村議会議員選挙で、このおじいさんは立候補しているのであった。3人相手に演説して効果があるのだろうかと思ってはいけない。この村の人口は6000人、有権者が7割投票率が7割として、3000票。議席は8だから、300から350票確保すれば当選圏なのである。

「えー、聞いてなかった」
と、マダムYがもう40代後半だというのにかわい子ぶっていうと、候補者氏。
「それでは最初からもう一度・・・」
と演説を始めそうになる。そんなの聞いてたらいつになっても土を捨てられないし、それよりおしゃべりの最中なのである。
「いえいえ、結構です。よく分かりました。投票しますから、勘弁してください」
とマダムYはあわてて手を横に振る。おじいさんと後ろのおばあさんは、
「よろしくお願いします」
とにっこり笑って頭を下げた。

後日談になるが、マダムYと奥さま方は約束どおりこの候補者に投票し、おじいさんはみごと5番目くらいで当選して晴れて村議会議員となった。第8位の当選者の得票数は250票であった。

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2007/05/17

WBC・WBO世界ミドル級タイトルマッチ展望

WBC・WBO世界ミドル級タイトルマッチ(5/19、米メンフィス)
チャンピオン ジャーメイン・テイラー(米、26勝17KO1引分け) -800
挑戦者 コーリー・スピンクス(米、36勝11KO3敗) +500

今年最大のイベント、デラホーヤvsメイウェザーがやや期待はずれで終わり、これから夏にかけてヘビー級、ミドル級あたりを中心にビッグマッチが続く。ホプキンスがデラホーヤに勝って4団体を統一したミドル級のチャンピオンベルトも、ひとつ減りふたつ減りして現在残っているのはWBC/WBOの2つだけ。それでもテイラーがこの階級最強のチャンピオンであることは間違いない。

今にして思うのは、ホプキンスと当てるのがやっぱりちょっと早かったかなあということで、もう少し経験を積んでからチャンピオンになった方がより安定したんじゃないかと思う。ロナルド・ライトはともかく、カシム・オーマにはKOで勝たなくちゃいけないし、本来は1階級上げてジェフ・レイシーあたりとやっても楽勝できるだけの実力を持った選手である。

それがオーマに続いて、下のクラスの、しかもパンチのないスピンクスが相手である。なにしろウェルターでザブ・ジュダーに負けてタイトルを手放し、確かにスーパーウェルターのタイトルを取っているのでこれで3階級目なのだが、36勝のうち11KOというのは尋常でないKO率の低さである。確かに試合運びは巧いしディフェンスのしっかりした選手なのだが、攻撃面ではミドル級の選手に脅威を与えるものでは決してなく、逆にウェルターでジュダーに倒されているくらいだからミドル級の攻撃に耐えられるのだろうか。

テイラーの勝ちは動かず、問題は判定かKOか。そして7~8割はテイラーが倒し損ねるような気がしている。そうなるとあまり見所のない試合になる可能性もあり、正直なところミスマッチなのかもしれない。こうした予想を覆してスピンクスにはがんばっていい試合にしてほしいところだが。

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2007/05/16

NFLドラフトを終えて

2月にスーパーボウルが終わって8月のプレシーズンマッチまで、NFLは半年のシーズンオフに入るのだが、このちょうど中間にあたる日本のGWあたりにドラフトが行われる。ドラフトが終わるといよいよ各チームはキャンプに入り、今後若干のトレードはあるものの今シーズンに向けての体制が固まってくる。ファンにとって、シーズン前の戦力分析も、また楽しみの一つである。

NFLにはサラリーキャップがあって、各チームが選手に支払うことのできる年俸の総額に上限がある。昨シーズン好成績を上げたチームは年俸を上げなければ選手の不満を招くので、多くの場合有力選手の何人かが他チームに好条件で移籍することになる。また、ドラフトの順位は基本的に昨シーズンの成績の悪い方からであるので(プレイオフ進出チームは例外あり。またドラフト順位自体がトレード等の際の条件として取引されることが多い)、有力選手を指名できるのは下位チームであることが多い。そうやって、NFLは各チームの戦力の均衡を図っているのである。

一方、昨シーズンの大学フットボール界の状況はというと、オハイオ州立が圧倒的な強さで勝ち進み、チャンピオンシップ制覇は確実と言われながら、最後のチャンピオンシップでフロリダに大差負けした。この試合、主力WRでありリターナーでもあるテッド・ジン・Jrがゲーム開始直後のキックオフリターンタッチダウンを決めたのに、負傷してそのまま欠場した(パフォーマンスのやりすぎという説もある)のが原因と言われるが、このためハイズマントロフィー(大学最優秀選手)のQBトロイ・スミスの評価が一気に下落、スミスは5巡174位でようやくレイヴンスに指名されたなんて落ちもついた(もともとサイズがなく、プロ向きでないという見方もあった)。

全体1位は、昨シーズンぶっちぎりの最下位オークランド・レイダースがルイジアナ州立のQBジャマーカス・ラッセルを指名した。QBではこのラッセルとノートルダムのブレイディ・クインの二人が前評判が高かったのだが、ボウルゲームに出ている訳ではないがアフリカ系で身長198cm体重119kgという大型QBであるラッセルの方が評価されたようである。ただし、行き先がレイダースということになると、同地区のライバルチームはみんなディフェンスがいいことに加え、ターゲットとなるレシーバーにもタレントがいない(ランディ・モスはペイトリオッツに移籍)ので、芽が出るまでにはかなり時間がかかるかもしれない。

なにしろ32チームが総勢255名を指名したドラフトであり、これを受けてどのようなチームが出来上がってくるのかまだまだ時間をかけてじっくり楽しみたいのだが、現時点で注目している2チームだけ簡単に触れてみたい。OTリーヴァイ・ブラウン(ペンシルバニア州立)を全体5位で指名したカーディナルスと、DTアモビ・オコイエ(ルイヴィル)を全体10位で指名したテキサンズである。

カーディナルスはQBマット・ライナート、RBエジェリン・ジェームス、WRボールディン&フィッツジェラルドという強力ラインナップを有しながら今一歩成績があがらなかったのは、ひとえにオフェンスライン(最前列の5人)の弱さにあった。その意味でオフェンスラインの補強は理に適ったものであり、昨年期待を裏切られたものの今年も期待したいという気になってきた。HCもデニス・グリーンからスティーラーズのオフェンスコーディネータだったウィーゼンハイトに代わり、同地区のシーホークスが徐々に下降線をたどっているだけに、なんとかしたいところである。

テキサンズは昨年のドラフト全体1位でDEという地味なポジションのマリオ・ウィリアムスを指名して驚かせたのだが、今年は同じくディフェンスライン(最前列の3人または4人)のDTである。LBには昨シーズン守備最優秀新人のライアンズがいるので、もしかするとベアーズ並みの鉄壁ディフェンスをめざしているのかもしれない。ディフェンスラインの標的はいうまでもなく相手QB。そして同地区にはなにしろペイトン・マニング(とヴィンス・ヤング)がいるのである。今期のこの地区の戦いが非常に楽しみである。

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2007/05/15

柳澤健「1976年のアントニオ猪木」

中学校の時、交換授業でアメリカンスクールの生徒達が来たことがあった。そのとき、自由に話していいということだったので、私が同じくらいの年の奴に聞いたのは、「ブルーノ・サンマルチノを知っているか?」だった。そいつの答えは「知らない。聞いたこともない」だった。その頃ジャイアント馬場とアントニオ猪木のことを知らないという日本の小中学生はまずいなかったから、すごく不思議に思ったのを覚えている。(ブルーノ・サンマルチノは当時のWWWFヘビー級チャンピオン。東海岸で抜群の人気者、と言われていた)

そんな疑問に回答を与えてくれるのがこの本である。つまり、アメリカではそもそもプロレスはショーであると広く認識されており、だからインテリ層(死語?)が見るものではないとされていたこと、そしてその原点はテレビ草創期のスポーツ中継において、プロレスくらいしかできるものがなかったこと、があるのであった。(野球やアメフトが放送できるような中継施設もなく、VTRもないのでボクシングが早く終わってしまったら目も当てられないことなどによる)

かたや日本では、何人も国会議員になってしまうくらいプロレスラーの知名度は高いし、元ジャイアンツの馬場や柔道日本代表の坂口や小川、大相撲の三役力士力道山や天龍、ラグビー日本代表の草津や原などアスリートからの転進が当たり前なので、レスリングのプロがプロレスだと認識されている。だからこそ、浜口京子の親父がアニマル浜口だとみんなうれしくなるのである。プロレスにそういうイメージを確立させたのは、馬場ではなく猪木だというのも衆目の一致するところであろう。

そして、その分岐点が1976年の猪木vsアリ戦にあるというのも間違いないことである。この試合、アリとの契約があるのか試合の動画が再放送されることもDVD化されることもなく、実際にテレビで見ることができたのは今では貴重な経験になってしまった。その舞台裏にはさまざまないきさつがあったのだが、ともかく現役のボクシング世界ヘビー級チャンピオン、モハメド・アリが、いまUFCとかプライドでやっている異種格闘技戦をリアルファイトで戦ったのであった。

この試合、ご存知のようにアリは立ったまま、猪木は寝たままで15R戦ったのだが、当時お付き合いのあった古武道(棒術)の専門家が、「本気で戦えばああする他に方法はない」と言っていた。あれから30年を経て、今でも打撃系と寝技系が戦えば猪木vsアリの状態になることは珍しくない。しかし今では戦法や技術がより洗練され、寝技系は寝たままでも相手の関節を極めに行けるし(例えばノゲイラ)、打撃系は相手のガードする足を越えて殴りに行ける(例えばヒョードル)。その意味で、あの試合が膠着したのは時代が早すぎてお互いにそれだけの技術がなかったからであるというのがこの本の結論で、これには全く同意するものである。

いまや、馬場や猪木の全盛時代を知る人も少なくなりつつあり、もしかするとこの本もあまり売れないまま絶版になってしまう可能性もあるので、興味がある方はいまのうちに入手されることをお奨めする。決して、読んで損はない本である。ちなみに、私がインド国歌を聞いたのは、後にも先にも猪木vsタイガー・ジェット・シンのNWFヘビー級タイトルマッチだけである。

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2007/05/14

全日本ポーカー選手権東京予選A

先週の土・日は第一回全日本ポーカー選手権(AJPC)東京予選Aのボランティアとして、いろいろお手伝いをさせていただいた。とにかく会場の大鳥居セガ本社といえば羽田空港のすぐ近く。対してわが家は成田空港近くである。まるでわが国航空行政の無策さを再認識するような片道2時間以上の往復で、正直なところかなり疲れたのだけれど、なんといっても記念すべき最初の大会でプレイヤーセクションに自由に出入りできたことはとても有意義でまた楽しいことであった。

もちろん海外へ行けば、この程度の規模などまだまだ小さなものなのだが、カジノが合法化されておらずポーカーが競技としてしか成り立たないわが国では、オンライン上を除けば過去最大規模といって間違いない。これまで大きな大会としては、一昨年5月の京都で行われたリゾカジ杯が6テーブル、その後リゾポカやベガスカップで6テーブルとか7テーブルがあって、先日のDUKEのEPJC(エベレスト・ポーカー・ジャパン・カップ)が8テーブル、これを一気に今日更新して10テーブルである。

このほとんどに出ている私は一体何?ということはさておいて、今日のAJPC、序盤を盛り上げたのは上に書いた京都リゾカジ杯以来私と同様ほとんどの大会に出場されているH楽さんと、これまで最高の8テーブル開催実績のあるDUKEオーナー、J.O.さんであった。ともにアグレッシブなプレーで独走し、2人のテーブルからどんどんゲームオーバーの人が続く。しかしお二方とも中盤でチップ持ち同士でぶつかり合ってしまい、相次いで討ち取られてしまったのは残念なことであった。

中盤で大きくチップを伸ばしたのはわが我中軍団のGティー。ただあまりにリードを取りすぎて、下手に動くよりこのまま本大会権利を取ってしまおうという状況になってしまった。今回の予選では、最優先の目標は優勝ではなく権利確保だから理に適った戦法ではあったのだが、ファイナルに進んだ時にはもうチップリではなかったのはこれもまたやむを得ないことであった。

10テーブルからスタートして、ファイナル10名に残った中に我中からkopaさん、R子さん、Gティーがいて、DUKEからSaitohさんがいたのだから、やはり我中・DUKEグループはなかなかのものである。残念ながらkopaさんがバブルとなってしまったが、あとの方は本大会権利をGETされた。詳しい成績は主催者発表(AJPCホームページ)をお確かめください。最後に、今回ひどいよー(笑)と思ったベスト3。

3位 「J.O.さん飛びました~」のアナウンスに思わず会場内で沸きあがった拍手(まるでベガスカップのH坊みたい・・・)

2位 ファイナルテーブルで本大会権利バブル寸前のR子さん。BBショートオールイン(SBよりちょっとだけ上)なのに全員下り。これでkopaさんが一転してバブル候補に(「下りていいんだよ~」なんて声が聞こえたみたい)

1位 同じくファイナルテーブルSaitohさんA4vsMさん(美人)オールインK4の対決。会場内至る所から「キング!キング!」の呼び込み大合唱+フロップKが落ちたら拍手歓声(私はSaitohさんを応援してました。ほんとです)

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2007/05/11

初夏特別連載 ~マダムYの素敵な休日

もうすでに日は高いのだが、シャッターがしまっている寝室は暗い。だからマダムYの休日の朝は目が覚めるまで始まらない。気がつくと、亭主の布団はすでに空だった。ふすまの端から細く伸びている光の強さと腹の減り具合からみて、7時8時というわけではなさそうだ。ふすまを開いてリビングをみると、亭主がノートパソコンを相手にトランプをやっていた。

「よく寝るねえ。もう9時半だよ」
と亭主はパソコン画面から目を離さずに言う。
「お休みの日なんだから、何時まで寝てようと勝手でしょ」
とマダムYは亭主の後ろに回ると肩をもむ振りをしながら首を絞める。
「やめろ~。いまKK来てるんだから。1200人で始まって、あと26人だぞ」
威張っているようだが、何が偉いんだか分からない。
「え、何!何で突然画面が消えるんだ~」
何か知らないが勝手にあせっているようだ。

亭主は昔から休みになると早く起きる傾向がある。特にドラクエの時はすごかった。夜中の1時2時までやっているのに、朝の5時にはもう始めているのである。マリオやファイナルファンタジーは1作だけやってあきたようだが、ドラクエだけは全シリーズやっている。テレビで行列になっているのにどう工面したのか翌週くらいには手に入れて、普段8時間は眠らないといけないとか言っているのに睡眠時間を削ってずっとやっているのだ。

ダイニングに回り、まずコーヒーメーカーをセットする。冷凍庫からパンを出して、オーブントースターに乗せる。サラダは野菜入れにレタスとルッコラがあるので皿に盛りつける。あとはフライパンでベーコンと卵を焼いて出来上がりである。
「スクランブルドエッグにしてね」いつのまにか亭主はパソコンから離れて、食前の薬を用意している。亭主は糖尿病なのだ。
「終わったの?」と聞くと、
「終わってないけど、ダウンしたんで立ち上げ直し。ウィルスバスター新しくしてから、10分くらいかかるからなあ。4時間半もがんばったのに」といいながら、冷蔵庫から牛乳とドレッシングを出す。手伝っているつもりのようだが、でかいからかえって邪魔である。

前日終電で帰ってきたはずの娘はまだ起きてこないが、夫婦揃っての朝食である。たとえ片方が4時間半前に起きていようと、この家族は一緒に食事をとる。たとえ休日の朝であっても、それは基本なのであった。(この項続く)

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2007/05/10

マカオ厄払いの旅(07年5月)(完結編)

それとびっくりしたのは、リゾカジ.comにレポートした1000HK$の件。マカオ板でちょっと前から話題になっていたのだけれど、何しろ前回遠征から持っているのでこれを現金化しなくてはまさに勝負にならない。フェリーターミナルで両替もできず支払いにも使えず、ギリシア神話カジノでおそるおそる出したらすんなりチップになったのだが、それ以来キャッシャーで500HK$で寄越せと言い続けるのは少し疲れた。

タクシーがなかなか来ないのも難儀だった。今回、半島は軒並み1200HK$オーバーだったのでやむなく新世紀(4/30が500HK$、5/1が800HK$)にしたのだが、安い理由がよく分かった。朝や日中はともかく、日が暮れると半島になかなか戻れないのである。無料バスは長蛇の列だし、市内バスの停留所も人多すぎ。2泊とも夕食以降はタイパ島にとじこめられてしまった感じであった。

そのタイパ島も、かつてハイアットからジョッキークラブまでだらだら散歩していた頃がなつかしい。いまそのあたりはまさに再開発の真っ只中で右も左も建設中の高層ビルである。トラックはひっきりなしに通るし、なんだか町中セメントの匂いで肺に良くない。以前のマカオのたたずまいは、コタイを越えてコロアネ島まで行かなければもう見ることはできないようである。

そして本題の厄払い、帰国して緒戦の5日、上野ストラドル杯で少しだけその効果がみえた。相変わらず成績は良くなかったのだが、5000点持ちの残り1500点というところ、7s8sでオールインしたら9sTsJsでストフラを完成したのである。

この回、フロップでA、Jともう一枚もスペード、この時点でフラッシュ完成だったのだが、ターンでTs、リバーで9sとつながった。幸いにというか、Ks・Qsを持っている人はいなかったのでフラッシュだけでも勝ちだったのだが、2枚使ってのストフラは初めてである。ぜいたくを言えば、もう少し実入りのいい時に来てくれないかということだが、それは仕方がない。せっかく海の向こうまで厄払いに行ってきたのだから、さらにご利益を期待したいところである。

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リスボア前から見た新葡京(グランドリスボア)の威容。このあたりの風景が変わってしまいました。

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2007/05/09

マカオ厄払いの旅(07年5月)(続き)

5ハンドの内訳は、20、18、17、16、13。全部取れる可能性もあり、全部負ける可能性もある微妙な数字である。ディーラーの最初のカードは絵札。そして次のカードで卓のみんなが「コン(公=絵札)!」と応援してくれたら出たのが9。ディーラーバストで、5ハンド全勝である。これで波に乗って、次は11ダブルから絵札で連勝(マカオは11でしかダブルダウンできない)、この2手が決定打となり、なんとか今回遠征をプラスで終えることができた。

そういえば、こういうケースでは昔は必ずディーラーが勝手に10%くらいのチップ(tip)を取って配当していたものだが、サンズ開設以来そういうことは少なくなって、いまではSJM(リスボア系)のカシノでも何の問題もなく全額配当してくれる。そんなことをなつかしく思い出すほど、超久々のマカオにおける勝ち戦でありました。

さて、リゾについては、フラミンゴ閉店以降落ち着いてくつろげるお店がなくなってしまったが、今年になってリスボア近く、総統(プレジデンテ)並びの福臨門海鮮酒家がクローズしてしまった。1月に行った時にも閉まっていたのだが、今回はかつて店があった前が大きな看板になってしまっていて、どうやら移転したか閉店してしまったようである。

ここの名物料理であるフカヒレのカニ味噌煮込みがもう食べられないのかと思うと、かなり寂しい。他にも牛肉やエビやベキンダックなど美味しく食べさせてくれて、手ごろな値段の紹興酒もあり、店構えもなかなか良かったのだが。そんな状況なので今回食事したのはすべて新規に開拓したお店である。

昼を食べたのはセナド広場にある中華料理「龍記(ロンケイ)」。ここは昔