ファイナルテーブルの9人に残った。これで今年に入って3週連続である。チップは30000点と少し。右の席になったRさんが40000点くらい、対面のBさんは1000点ではなく5000点チップがタワーになっており、おそらく15万点近くあるのではないかと思われた。あとの6名はそのあおりを受けて1~2万点未満である。
アンティ400で、1500-3000。1周回ると8000点飛んで行くのでゆっくり構えてはいられない。右のRさんがリンプイン、ハンドはAQs、微妙である。ひとまずコール。後ろのアクションのBさんがメイク40000点くらいのレイズ。オールイン要求である。ショートスタックのBB(BBさんではない)がコール、Rさんは下り、私も下りた。現状3位で9着エンドは悲しいし、1周待てば私よりきつい人が何人か飛び込むはずだからである。
実際、1周待つ間に2人がゲームオーバーになる。そして、Bさんはほとんどすべてのハンドオールイン要求で、ショートスタックと取ったり取られたりしている。このまま待っていては、こちらはチップを減らす一方で、勝負を賭けた人に追いつかれるのは目に見えている。そして再びBさんはレイズたくさん。こちらが手を開くとQQ。この日のベストハンドなのだが、前回はJJにセットを作られて大打撃を受けている。とはいえ、もうこれ以上待ってもこの日はAAもKKも来そうにない。「オールイン!」
Bさんから出てきたのはKJだっただろうか絵札が2枚、しかしペアではない。Kさえ出なければ勝ちというところで、見事に逃げ切りダブルアップ、チップを増やして抜け出した2番手となった。その数ハンド後、今度はATクラブのスーツ。やはりレイズで入っていたBさんにリレイズすると、コール。相手はKと何か、クラブのスーツである。よし、フラッシュでの負けはない。
「あっさりエース!」と気合を入れたら、フロップでいきなりAが出た。そしてそのまま逃げ切り、2ハンドでBさんを逆転、今度は私が12万点以上持ってチップリーダーになったのである(実は数え切れないくらいチップが来てしまい、しばらく正確な自分の持ちチップが分からなかった)。
いくらチップを持っているとはいえ、慣れない金持ちプレイなどしたら墓穴を掘ることになる。一番優勝できる可能性がありそうなのは、とにかくチップ優位のままヘッズアップに持っていって、オールインの一撃に賭けることである。できればチップ量の3/4を押さえてしまえれば2回のうち1回勝てばいいことになるが、そうはうまくはいかないだろう。
実際、ファイナルテーブルに残ったとき2番目にチップを持っていたRさんとのヘッズアップになったのだが、チップ量は2:1。最初のオールイン対決に負けたとしてももう一度チャンスはあるが、立場が逆になってこちらがショートスタックになる。しばらくはぶつからないが、Rさんは2度オールインをかけてきている。確率的に、上位10%ハンドではなさそうだ。
次のRさんのオールインで手を見ると、Kc2sである。相手がAとローカードなら、不利ではあるが致命的という訳ではない(例えばA9vsK2なら、勝率は65%:35%)。まかり間違ってQJとかJTとかだったら、むしろこちらが有利だ。いつまでも下りていたらいつかは追いつかれる。一度は受けてみるべきだろうと「コール」、ところが出てきたのはAcKsである。うわ、なんでよりによって今回はマジ手なんだ。
フラッシュでの勝ち目もないため、勝率では21%:78%と、圧倒的に不利である。だが、中盤のA5に続いてここでもupsetが起きる。なんとフロップは2h5d8c。2が落ちたのである。この段階で、勝率は逆転して84%:16%。あと2枚のうちにAが落ちるか、58Kの組合せで2のペアが死んでしまうことがない限り、優勝である。
ターン7h、リバー6h。ハートのフラッシュや9ハイ、8ハイストレート、上目のペアなどいくらでも強い手はあるのに、2のワンペアの勝ちである。そもそも読みどおりなら、A2をはじめA4からA9まですべて負けているのだから、ポーカーは何が起こるか分からない。
Rさんと、応援してくれた3位のべいさん、ミニトーで残っていたドレちゃんと固く握手し、喜びを分かち合う。今年初勝利が、ストラドル杯メインの初優勝である。そして、今年はヘッズアップ1戦1勝である。いつも帰りの電車はヘッドフォンでiPODを聞きながら落ち込んだ気分をまぎらわすのだが、この日は1日の展開を振り返ってうれしい反省会で、あっという間の帰路であった。
この日の勝因を分析してみると、おそらくかなり大きかったのは、Bさんが半分以上のチップを集めてしまい、その中に私が苦手とする人が相当数含まれていただろうということと、逆に私のテーブルはおとなしいテーブルで、苦しい時期に比較的落ち着いた展開に恵まれたということ、そしてジョシュことShadowさんが、満員御礼のため参加できなかったことなどがあげられるだろう。
ところで、私の優勝によほど驚いたらしく、翌朝起きたら雪が積もっており、JRAの府中開催は中止になってしまった。
p.s.ポーカーの奥深い世界のバックナンバーはこちら。
記念すべきスト杯初優勝のボード。
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