酔って道端に寝た話
最近はあまりお酒を飲まないので急激に弱くなってしまったが、昔は際限なくお酒が飲めた。この季節になると思い出すのは、酔って道端で寝たことである。
いまから22年前の1986年、3年間の大阪勤務から東京に戻ってすぐのことだった。当時は、一軒目ニュートーキョーで飲み、二軒目銀座のはずれにあるカラオケスナックで歌いつつ飲み、最後にラーメン屋で食べつつ飲むという三段活用で終電あるいはタクシー帰りという日が週に何回かあった。その日は金曜日あたりで、おそらく翌日が休みということでがんがん飲んだものと思われる。
最後の店がどんな店だったかよく覚えていないが、時間はとっくに真夜中を過ぎて終電も行ってしまっていた。場所は東銀座のあたりで、なぜか他のみんなとはぐれて一人になってしまったのである。財布をみると何千円かしか残っておらず、タクシーで帰るには現金が足りない。それでも飲んでいたのは、当時大阪ではタクシーの精算がクレジットカードでできたから、当然東京もそうだろうと思って安心していたのである。
車があまり通っていなかったので銀座通りに出て、タクシーを止めた。そして、「クレジットカードで」というと、どのタクシーも「うちはチケットしか使えません」というのである。十台くらい聞いてみんなそう言われて、ようやく気がついた。東京ではクレジットカードでタクシーに乗れないのだ。
それでも何か方法があったはずなのだが、なにせ酔っ払っているもんだからどうしていいか分からない。時計をみると午前3時近くである。4時半くらいになれば、国電(まだJRになる前である)も動き出すだろう。それまでどうするかと考えていたら、そこに地下鉄駅に下りていく階段があった(おそらく銀座駅か、銀座一丁目駅)。
階段の途中からはシャッターが閉まっていて行き止まりであるが、風よけにもなるし一休みするにはちょうどいいように思われた。シャッターの前まで下りて行き、階段に腰をおろす。頭の下に枕がわりにかばんを置き、足をシャッター近くまで伸ばすと、階段の傾斜がちょうどいいあんばいでなんとなく寝られるような気がする。もうこれ以上動くのは面倒くさい。そして、そのまま眠ってしまったのである。
目を覚ましたらもう5時で、2時間近くはそのまま眠っていたことになる。あたりはまだ暗かったが、後は電車に乗ってしまえば家に帰れる。そして二日酔いのもうろうとした頭で、有楽町の駅へと向かったのであった。
後から調べてみると、当時東京ではクレジットカード会社がタクシーチケットをカードとは別に出していて、それを使わなければタクシーに乗れないということが分かった。さっそくそれを取り寄せたのはいうまでもない。ちなみに、当時も個人タクシーのチケットはあったが、私はほとんど見たことがなく、会社を変わってからみんながばんばん使っているのを見て相当驚いた。
いま考えると、寝ている間に身ぐるみはがされるおそれもあったわけで、相当に危ないことであった。そしてその後はそうなる前に家に向かったのでそんなことはなかったのだが、今から5、6年前にもう一度そういう目にあってしまった。それはまた別の機会に書くとして、私が酔っ払って道端に寝たのは、この2回がすべてである。
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コメント
先生でも酔って寝てしまうことがあるんですねえ(道で)
実に人間らしい!!
誉めた訳ではありませんが(-.-)
恥ずかしい事しなければ笑い話に終わるから、いちお紳士的なイメージを保っておけますよ。
投稿 びびり姫 | 2008/04/28 08:22
>> びびり姫さま
どうもコメントありがとうございます。
> 恥ずかしい事しなければ笑い話に終わるから、いちお紳士的なイメージ
それが結構はずかしいこともしておりまして、結婚式のときは多くの方々から「○○クンは酔って正体不明になるのが云々」というご祝辞をたくさんいただきました。
まだまだこの先もしでかしそうです。致命傷に至らないようにぜひ見張っていてください。ではでは。
投稿 TAIPA | 2008/04/28 18:14