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2012/01/30

田酒の旅

田酒(でんしゅ)という酒がある。青森の地酒で、しばらく前から入手困難と言われる「幻の酒」である。

最近ワインに凝っているものの、日本人たるもの日本酒の良さが分からないといけない。これまで贔屓にしてきた「久保田」の味が、しばらく前の中信越地震で被害を受けてから微妙に違ってきたため、新たな可能性を求める必要がある。今年は年末年始にほとんど休暇らしいことをしていないため、この週末は奥さんを連れて急きょ青森に出かけてみたのであった。

東北新幹線が青森まで延びたためか、JALの特典航空券は直前まで空席があった。土曜日に行って日曜日に帰ってくる便を予約。しかしなぜかこの週末はホテルが一杯なのである。仕方なく、禁煙ルームではただ一室空いていた東横インのダブルを予約。ダブルに二人はちょっと狭いが、寒い時期だけに何とかなるだろう。

(余談だが、この日ホテルが一杯だったのは、どこかの学校の入学試験があったのと、旧正月で大勢やってきた中国系の観光客のせいだったようである。)

羽田発10時10分の便で青森へ。雪で引き返す可能性がある「条件付き運航」なのはちょっと心配だが、前日も条件付なのに全便到着しているし、これまで何百回も飛行機に乗ってきて着陸不可とか到着地変更になったことはない。だからきっと大丈夫なはずである。

11時過ぎに「あと15分で着陸」のアナウンスが入る。窓から下を見ると青森湾(陸奥湾)が見える。青森便は、いったん空港を過ぎて青森湾に出てから戻って山腹の空港へ向かうのが常である。上空から青森湾は見えていたのだが、しばらくすると雲の中に入ってしまう。降下を続けてきたはずなのに、なぜかエンジンが出力を上げて機体は上に向かっている。

機長から「着陸体制に入りましたが、地上の天候が悪く着陸を見合わせております。再度、着陸を試みます。」とアナウンスが入る。再びぐるっと回って青森湾上空へ。そして「あと10分で着陸」のアナウンスが入り、再び雲の中、そして再び降下中止、二度目も着陸できなかった。

次の機長からのアナウンスは、「地上の天候が悪く、着陸を見合わせております。再度、着陸を試みますが、これで着陸できない場合は羽田へ引き返すこととなりますので、ご了承ください。」とのこと。わざわざここまで来て戻るのかと思ったが、こればっかりはどうしようもない。奥さんは、「ここまで来て帰ることになったら、くやしいから一番高いワインを開けてやる」などと言っている。

さて3度目の着陸体制。再び青森湾から雲の中へ入り、しばらくするとこれまで見えなかった下の視界が開けた。これは何とかなるかと思ったら、どんどん山が近付いて着陸。思わず何人かから拍手。後で空港の表示を見たら、予定時刻から35分の遅れだった。

ちなみに、次の日の羽田→青森便は朝一の便がとうとう着陸できずに引き返し、われわれが乗った10時の便は欠航だった。だから、かなりきわどいタイミングだったということになる。(この項続く)

p.s. これまでの国内紀行文はこちら

Imgp3791 青森空港。到着時にはこんな天気でした。

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