2008/04/01

矢場とん&白雪長寿蔵

今日はエイプリルフールだけれど、それとは全然関係ない話題。先週出張があって、名古屋・大阪に行ってきた。せっかくなので、ちょっと早く出て名古屋の矢場とんに寄り、帰りがけに白雪長寿蔵に足を伸ばして来たので、今日はその報告を。

矢場とんは名古屋では有名なみそカツ専門店である。2年前にポーカー・イン・名古屋にお伺いした際、終了後にここに向かったのだが残念ながら終わってしまっていた。その時からいつか行きたいと思いつつ名古屋に行くチャンスがなかったのである。用事は午後なので、早めに出て11時すぎには名古屋駅に着き、エスカ地下街に下り、一番隅っこにある矢場とんに着くと、

すでに行列である。私の前に並んでいるグループは、おばさんに「20分待ちね」と言われメニューを渡されている。20分か、時間はあるしまあいいかと思って待っていると、「お一人さまどうぞ」と5分待ちくらいで店に入ることができた。

オーダーしたのはもちろん名物の「わらじとんかつ」である。半分をみそ、半分をソースでお願いする。ちょっと脂身が多い。もっと柔らかい肉を希望する場合には、「ロース」か「ヒレ」にすべきかもしれない。みそもソースもかけてある分だけというのも、東京のとんかつ屋の多くが壷に入ったソースをかけ放題であるのと比べるとちょっと物足りない。

といいながら、ほぼ2人分の量とがあるわらじとんかつをおいしくいただく。後から隣に入ってきた女性の「お一人さま」も、私と同じように携帯で写真を撮っていたので、場所柄東京のお客さんが多いのかもしれない。

そして翌日は、帰りの飛行機を遅らせて伊丹にある小西酒造の白雪長寿蔵(しらゆき・ちょうじゅぐら)へ。ここは酒蔵の建物の中に、レストランや直営ショップがある。店に入るとまだディナータイムになっていなかったので、「お食事があまりありませんが、よろしいですか?」と言われるが、「利き酒セットやってますよね?」と聞くと、「飲み物はございます」とのお答え。よしよし、これさえ飲めればいいのだ。

ここのレストランには、日本酒とビールの利き酒セットがある。もちろん注文したのは日本酒の方。切子のグラスに入った、4種類のお酒を味わえる「日本酒紀行」は、いずれも私好みの辛口が、グラスごときりっと冷えて登場する。辛口と一口に言っても、飲み比べると超辛口からフルーティなものまである。

中でも気に入ったのが純米酒「伊丹諸白(いたみ・もろはく)」。純米酒というと得てして甘みが舌に残るのが気になるのだが、このお酒は最初はフルーティで、後味がきりっとしている。あまり気に入ったので、帰りにショップで1本(720ml)買って帰ってしまったのであった。

こんなことばかりしているので、出張へ行くとほとんど赤字である。

Yabaton1 矢場とん名物わらじとんかつ。向こう側がみそ、手前がソース。

Yabaton2 昼前から大混雑の矢場とんエスカ地下街店。

Chojugura1 利き酒セット「日本酒紀行」。きりっと冷えて出てきます。これで840円はお値打ち。

Chojugura2 白雪・長寿蔵エントランス。正面の建物がレストランになっています。

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2007/12/18

マネケンのワッフル

もう40年以上も昔のことになる。家の父親が折に触れ仕事帰りに「船橋屋のくず餅」を買ってきたものだった。

ご存知の方もいらっしゃると思うが船橋屋はくず餅の老舗で、餅自体に味がないので黒蜜ときな粉をかけて食べる。あまりたびたび食べているとあきるのだけれど、うれしかったものである。後に東京に通学するようになって、船橋屋は父親の勤務地に近い亀戸天神にあることを知った。

それからおよそ20年後、今度は私が子供達にお土産を買ってくる年齢になった。当時は仕事が終わるのが遅く、店の開いている時間に家に帰れることは少なかったので、休日にオートレースに行って、たまたま浮いていると帰り道のケーキ屋さんでショートケーキやアップルパイを買って帰った。ついでに、払い戻しでたまった100円玉をわしづかみにして、「2人(兄妹)で分けな~」と渡すと、大層喜んだものだった。

さらにおよそ20年が経過し、お土産を買って帰っても初老の夫婦だけである。だからここしばらくは、どこかに寄って何かを買って帰るなどということはなかったのだけれど、最近になって久しぶりに立ち寄る店ができた。秋葉原駅構内にあるワッフルの店「マネケン」である。

実はワッフルはあまり好きではなかったのだが、たまたま職場でいただきもののワッフルを食べてみたら、これが非常においしい。調べてみたらマネケンという店のもので、その店が東京初進出で、つくばエクスプレスのため拡張した秋葉原駅に開店したことが分かった。

秋葉原なら通勤経路であるし、また上野ルームへの行き帰りに寄ることもできる。というわけで何週間かに一回、ワッフルを買いに行く。プレーン、メープル、チョコは定番で、この他に月替わりで限定商品が出る。「糖尿なのに、いいの?」と奥さんに言われるのがつらいところ。というのは、糖尿になったのもある店のとあるお菓子を食べすぎたからという説が濃厚であるからだ。

Manneken マネケンのワッフルでコーヒー。至福の時である。

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2007/09/03

トマトとオリーブの冷製パスタとチリ(チリ・コン・カン)

8月の声を聞いたとたん暑くなったと思ったら、9月になって急に涼しくなった。スパゲティが大好きなのだけれど、暑い盛りにはちょっと気が進まない。だから冷製パスタに何度か挑戦してみたのだが、これまでなかなかうまくいかなかったのである。ようやくなんとかうまく行ったと思ったら、エアコンもいらないくらいの涼しい夕方になってしまった。

湯むきしたトマトと、黄色いパブリカを2センチ角に切り、オリーブの実を半分こにする。にんにくとアーモンドをみじん切りにし、オリーブオイル、お砂糖少々、チリシーズニングミックス、バジルと混ぜて、金属性のボールに入れて冷蔵庫で4~5時間冷やす。それとは別にコンソメの素を少量のお湯で溶かしてスープを作り、塩コショウしてこれもボールに入れて冷蔵庫へ。

スパゲティは若干柔らかめにゆでて、そのまま冷やし中華のように水で洗って冷ます。トマトのポールとコンソメのボールを混ぜて、さらに冷やしたスパゲティを入れ合体させて出来上がり。オリーブの風味、トマトの酸味、アーモンドの歯ざわり、かくし味のチリやバジルも効いて、夏向きの冷製パスタの完成。なかなかの味で、奥さんには非常に好評でありました。

一緒に作ったのはメキシコ料理チリ(チリ・コン・カン)。タマネギをみじん切りにして牛ひき肉と炒め、そこにホールトマトとミックスビーンズの缶詰、タコスソース、チリシーズニングミックスを混ぜて、弱火で煮ること30分。こちらもすばらしく辛いチリが出来上がった。

こちらはそのまま食べてもいいし、トルティーヤ(薄くて柔らかい方)で巻いて食べてもおいしい。本当はこれに白ワインでもあるともっと良かったのだが、昼にこれらを料理しながらスコッチをロックでボトル半分近く飲んで酔っ払ってしまったので、健康管理上控えざるを得なかったのは残念でありました。

Imgp0026 トマトとオリーブの冷製パスタ(右)とチリ(左)。ラベルが見えているのはトルティーヤ。

パプリカはこんなに大きく切っても、全然気にならないくらいです。

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2007/07/17

新潟で日本料理

しばらく前から、日本旅館を敬遠する傾向にある。というのは、日本旅館イコール1泊2食が定番なのだけれど、その食事の質的低下が著しいからである。

以前は、部屋食でも宴会場でも、最初に座った時に出されている料理の他にできあがってから運ばれてくる料理があり、温かいものは温かく、冷たいものは冷たく楽しむことができた。ところが最近では、すべての料理が最初からお膳に乗っている。そのため食べている間に温かい料理はなまあたたかく、冷たい料理はなまぬるくなってしまう。これでは日本料理とはいえない。

この不満は、昨年ある温泉旅館に行った時に頂点に達した。日本料理のコースは昔の本膳料理から発展した会席料理が基本であり(同じ読みでも懐石料理=茶懐石とはルーツが違う)、先付け、一汁三菜(刺身・焼き物・煮物)、揚げ物、蒸し物、酢の物、止め椀、水物と大体相場が決まっている。海鮮割烹を売りにしている店では魚を中心に組み替えるなどそれぞれの店で特色があるのだけれど、この大枠から外れることはあまりない。

ところがその旅館では、全館分を一度に調理しているらしく、最初にお膳からお櫃から吸い物から全部持ってくる。そして料理は茶碗蒸しを除いてすべて室温である。茶碗蒸しは電子レンジでチンしているのではないかという想像がとっさに働いた。さらに、揚げ物(=天ぷら)がない。一度に持ってくるとなると、作りたてを食べないとおいしくない天婦羅をメニューに入れられないのだろう。

おそらくそういうことの起こる背景には、ツアー営業のやりすぎがある。さらにその原因はというと、価格の安さだけを重視する消費者の嗜好がある。温泉バスツアー1泊7,980円とかをせっせと営業したら、こうなるに決まっているのである。もちろん、値段をもう1グレード上げて1泊30,000円くらい出せばまともな旅館はあるのかもしれないが、これまで1泊15,000~20,000円でそこそこまともな宿に泊まれたことを思うと、そこまで出すのはくやしい。

前置きが長くなったが、その解決策としてちょっと前からやっているのが、旅行に行く際に温泉は温泉で、食事は食事で、泊まりはホテルでと要素を分解することである。今回新潟に行ったのもこのやり方で、月岡温泉の日帰り入浴と、ホテルは東横イン(朝食がつく)、そして夕食は、戦前に赤坂、祇園と並び称せられたという古町の一角にある日本料理「小三」に行ってみた。

いかにも由緒ありそうな玄関を入り、全個室の座敷に通される。坪庭がしつらえてあり、すっかり日が暮れた頃には蛍を楽しむこともできる。もちろん、料理はひと品ずつ持ってきてくれる。温かいものは温かく、冷たいものは冷たく出てくる。お酒はもちろん地元新潟産で、久保田の萬寿をいただく。一年の疲れが飛ぶ思いである。

あいなめのお吸い物に、お造りはひらめと甘海老、焼き物はナメタガレイ、天ぷらの後には胡麻豆腐とじゅんさい。みんなおいしい。コースの最後は、おそばと果物なのだが、料理とおそばの間に枝豆が出る。この枝豆がまた新潟の名産で、これが出ると灯りが落とされて蛍タイムとなる。心憎い演出である。普段1時間くらいで一気に飲むだけ飲んでしまう私も、こういうふうにゆっくり料理が出ると自然にゆっくり飲むようになるのは不思議である。

やっぱり料理は、ちゃんとしたところでちゃんとしたものを食べるべきだなあと思った夕べでした。

p.s.帰ってきた次の日にその新潟で強い地震があって、驚いています。まだ余震も続いているようです。被害が大きくならなければいいのですが。

11040003 携帯の画像なのでうまく撮れていませんが、先付。左から、鰯の酢〆めとねぎのぬた。焼き鱧といかのウニ焼き、サーモンとチーズ。たらこと新生姜、枝豆のゼリー寄せ。

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2007/04/10

ローストビーフ

4月8日の日曜日は誕生日であった。お祝いメッセージをいただいた方々には、この場をお借りして改めてお礼申し上げます。

この日は覚えやすくていいのだけれども、バカラでも、ブラックジャックでも、ポーカーでも、4と8という組み合わせはあまりありがたくない。大小でも8はともかく4が出ることはほとんどない(1.1.2)。だから誕生日で賭けられるのはルーレットとせいぜいクラップスぐらいなのだが、それはともかく、シニアの仲間入りをする記念日なので出来合いのものでは面白くない。そこでローストビーフを焼いてみることにした。

市販のローストビーフを買うと、いいお店(今半とか)のものであってもちょっと肉くさいような気がする。もちろんそれがローストビーフの味だという人もいるとは思うのだけれど、肉自体を味わいたいのならステーキのレアを食べてもいいし、ローストというからにはそこにプラスアルファがあるべきだというのが私の意見である。

その意味では、100g1000円以上の和牛ヒレとかサーロインをあえて使うことはない。もう少しグレードを落として、むしろ脂があまりのっていない部位の塊り(ブロック)がいいのだが、これがデパートとか探しても置いてない(もちろん、高いものは置いてある)。いくつかスーパーを回って、結局家の近くのスーパー(前に猫ひろしが来た所)にオージービーフの800g以上のブロックがあった。100gにすると200円もしない。しかも赤みばりばりの筋肉っぽい肉である。

肉は塩・こしょうをすりこんでたこ糸で形を整え、にんにく入りのサラダ油で表面をくまなく焼く。仕上げに赤ワインを振って火を入れ、炒めた肉を油ごと香味野菜を盛り合わせたオーブン皿に移す。香味野菜はタマネギ、セロリ、パセリ、にんにく、しょうが。そして焼いた肉の上に庭から取ってきた生のローズマリーを乗せて、170度のオーブンで50分。竹串で刺して肉汁の具合をみて、足りなそうだったのでさらに190度で10分。

焼けたローストビーフはアルミ箔で包んで皿の上に乗せ(肉汁が出てくるので)、そのまま一晩置いてさまし、その後冷蔵庫へ。香味野菜とオーブン板に残った肉汁は、赤ワインとコンソメを足してグレービーソースを作る。

そして出来上がったローストビーフを薄く切って、グレービーソースとお好みでわさび、ゆず胡椒、粒マスタードを乗せて食べてみると・・・・、これがまさに絶品であった。肉のくさみが全然なく、ほのかにローズマリーや胡椒、香味野菜の香りが口に広がる。これでこそローストビーフ!とワインがどんどん進んでしまったのでありました。

Roast1 表面を焼いた肉をオーブン皿へ。香味野菜で囲みローズマリーを乗せます。

Roast2 クレソンやベビーリーフを添えてグレービーソースをかけます。ワインはカロン・セギュールのセカンド(マルキ・ド・カロン)。

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2007/04/02

ジンギスカン ~カモちゃん追悼

北海道といえば、ジンギスカンである。札幌に行くととりあえずサッポロビール園へ行って、生ビール大ジョッキを片手にジンギスカンをもりもり食べるというのが定番であった。ただ最近では年をとって食欲がやや鈍ったのと、クラシック館(最近できたきれいな建物)の中ではジンギスカンが食べられない(においのためか?)ので、そういえばしばらく食べていなかった。先日アジアパー伝の記事を書いたが、札幌育ちのカモちゃんも何かというとジンギスカンを食べていたそうである。

ジンギスカンとなれば、まず鍋である。ジンギスカンの語源は行軍中のモンゴル軍がかぶとで羊肉を焼いたという話があるが、これはおそらく嘘であろう。なぜなら北海道で羊を飼うようになったのは明治以降のことだからである。ちなみにモンゴル軍は元寇のあった鎌倉時代、ジンギスカン鍋が広まったのはどうやら戦後のことらしい。もちろん、モンゴルには羊肉料理はあるがジンギスカン鍋はない。

話が横道にそれたが鍋。これは通販でいいものをみつけた。七輪用の穴あきジンギス鍋、南部鉄器製で2,980円である。これは金曜日に届いた。次はラム肉である。これは上野松坂屋の地下にスライスで売っていたので、土曜日にたれと一緒に買った。ラムは子羊の肉、羊の肉はマトンで、ラムの方が柔らかく羊独特のくさみが少ない。野菜は買い置きの春キャベツ、春タマネギ、それにもやしである。そして土曜の夜に吹いていた突風もぴたっと止んで、日曜日の午後は絶好の七輪日和となった。

鍋に軽く油をひいてから、周りに野菜を並べて、中央の高くなっているところにラム肉を置く。羊肉は脂が多いのだが、穴あきなので余分な脂が落ちてくれるのがいい。両面よく焼いたところで、たれにつけて食べる。ジンギスのたれはりんごの擦ったのとかワインとかレモン汁とかが入っていて、ちょっと酸っぱいのが特色。鍋の周りに流れてくる脂で野菜も焼けるので、ひととおり肉を食べてはほどよく焼けた野菜を食べる。そしてもちろんビールである。

暖冬を象徴するような初夏のような一日、カモちゃんを追悼しつつ飲むビールは、心なしか酔いが回ってしまったようでした。

Jingis

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2006/11/13

鯨肉のから揚げケチャップソース

日曜日の昨日、久しぶりにお気に入りの魚屋に行ってみた。木枯らしが吹く季節になったので、刺身というにはちょっと寒い。生きのいいいわしが出ていたら、紫蘇と梅肉をはさみ揚げにしたらおいしいだろうと思ったのだが、お目当てのいわしの他に鯨が安く出ていた。加熱用と書いてあるが250円である。これまで鯨料理は作ったことがないが、この量と値段なら失敗しても目をつぶって食べてしまえそうだ。という訳で、昨晩の酒のつまみは鯨肉のから揚げケチャップソースあえに挑戦してみることにした。

子供の頃給食でいやというほど食べた料理であるが、あれから40年。舌が味を覚えているかどうか不安である。まだ鯨ベーコンの方が就職したての頃有楽町のガード下で食べたことがあったし、鯨が部分解禁になってさっそく買って食べてみたくらいでなじみ深いが、ケチャップソースとなると子供の料理である。ネットで調べてみても作り方など載っていない。仕方なく、自己流で作ることにした。

鯨肉は一口大に切って、下味をつける。給食で食べた鯨は脂身の部分が多くてぷりぷりしていた記憶があるが、おそらくそうした鯨は獲ってはいけない種類なのだろう。買った鯨肉は赤身だけで脂身がない。下味はしょうがと長ネギ、しょうゆ。にんにくを入れると鯨の味に勝ってしまうような気がして、にんにくは入れなかった。30分ほど漬けてから、片栗粉をつけてから揚げにする。記憶をたどると、鯨に白く衣が浮いていたような気がするので、小麦粉ではなく片栗粉にしたのである。

から揚げの後はケチャップソースである。いろいろ野菜を入れてもいいのだろうが、あまり野菜が多いと酢豚風になってしまうので、あっさりと鯨中心にした。玉ねぎを強火でいためてから火を弱め、ケチャップ、ウスターソース、酢、レモン汁を合わせてかき混ぜる。そこに先ほどのから揚げを入れて、温めながら全体にソースをからめて、出来上がりである。せっかくからっと揚げたから揚げがちょっとしんなりしてしまったのは気がかりだったが、さっそく味わってみる。

噛みしめると、間違いなく昔給食で食べた鯨の味である。ケチャップソースもとてもほどよく絡まっていて、おいしい。奥さんと「鯨の味だよね」「そうだね」と言いながら、あっという間に完食である。不思議と、日本酒の冷やにもよく合った。昔、給食当番でアルマイトかなにかで出来た黄色いバケツから、おたまですくって食器に盛ったのを思い出した。鯨には気の毒だけれど、やっぱり鯨はおいしい。鯨ベーコンだって、ほんとは安いから食ってたんだよなあ、などとなつかしくなってしまったのでした。

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2006/09/21

牛スネ肉のシチュー

ビーフシチューでどこの肉がおいしいかといって、スネ肉ほどおいしいところはない、と勝手に思っている。20年以上前から、100g150円位の値段はほとんど変わらず、600g買っても1000円にならない。そして、普通に煮ただけでは固かったりゼラチン質のところがぷよぷよしたりしてあまりおいしくないのだが、煮込むととてもいい味になる。この間、久々にこのスネ肉のシチューを作ってみた。

最初から煮ると6、7時間かかってしまうので、圧力鍋で少し煮てやわらかくしてから、七輪に移す。玉ねぎと人参も入れるが、何時間も煮ると溶けてしまうので、最初は半分くらいの量を大きく切って入れる。しばらく待つと、ぐずぐず煮えてくる。下の空気入れ口を閉じて弱火にするのだが、炭火なものだからそれでも火力は相当のものである。近くに寄ると熱気が伝わってくる。

スネ肉が塊のままで上下しているうちはまだまだである。この状態から2時間3時間と煮ていくと、肉をまとめているゼラチン質が溶けて、大きな塊が小さく分解されていく。こうなると、こちらのものである。煮すぎてしまうと、肉が繊維状(コンビーフみたいな状態)にバラバラになってしまうので、ちょうどいい頃合で仕上げに入らなければならない。残りの玉ねぎ、人参(最初に入れたのより細かく切る)を入れ、じゃがいもを入れる。じゃがいもが煮えてきたら、デミグラスソースで味つけである。

デミグラスソースでちょっと煮た後で、シチューの素を入れる。デミグラスソースだけだとかなり水っぽいので、シチューの素を入れるとこってりするのだが、入れすぎると粉っぽくなるのでほどほどでいい。少しさらさら感があるようでも、野菜が煮崩れているのでかなりいい味が出ている。それに、ここまで煮込んだスネ肉は最高にまったりした味である。ステーキや焼肉には向かないし、カレーにもいまいちなのだが、このシチューはたまらない。手間をかけただけのことはある。

別に茹でたアスパラをトッピングすると、見た目鮮やかなのと味にアクセントがついていい。牛スネ肉のシチューに、パン、スパゲティと赤ワインでこの日の夕食となった。

09180003 ちょっとピンボケしてしまいましたが、牛スネ肉のシチューとワイン。

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2006/08/07

さざえの壷焼き

先日の休みに銚子に行った。銚子までは車で約2時間半、高速か一般道で佐原まで行って、そこからは一般道を利根川沿いに走る。片側1車線の単調な道で、道幅もところどころ狭くてちょっと疲れる。ただ銚子市内に入ると、魚を積むための大型トラックが通るせいか整然とした道路になる。いつも行くのは、漁港の近くにあるマリンタワーに付属して建てられたウオッセ21と呼ばれる水産物卸売センターである。

この中にある「魚座屋」という食堂で名物の海鮮丼を食べた後、センター内を見て回っていると、さざえ一山、6個で1000円という表示。うーん、これは安い。さざえといえばひとつ300円位してもおかしくないのに、これは1個166円である。「なんでこんなに安いの?」と聞いたら(実際に聞いたのは奥さんだが)、「卸値だから」との答え。もしかしたら売れ残りなのかもしれないが、壷焼きにするつもりだから大勢に影響はない。2山12個買ったら、ほっけの干物をおまけにつけてくれた。

今年の夏は涼しい。この日も昼間は夏の日差しががんがん照りつけていたが、午後4時を過ぎて日が翳ると一気に過ごしやすくなる。久しぶりに七輪を出して火を起こす。最近は新聞紙少しと前回使った残りの炭のかけらで火が点くようになった。そして火が安定したところで新しい炭を入れて、いよいよ壷焼きの開始である。

中の身を引っ張り出して切っておくと食べやすいのだが、そのまま焼いてかぶりつくのもおいしい。下ごしらえもしなくてすむので、そのまま焼くことにした。網の上にさざえを乗せる。しばらくすると中の水が泡立って沸騰してくる。ちょっとかわいそうだ。ここで味付けをする。醤油だけ、酒と醤油、そばつゆの各バージョンを試したが、私には酒と醤油が一番おいしい。そしてさらに焼く。煮汁が貝からあふれそうになるが、もうしばらく焼かないと肝が半生になってしまうのだ。

ほどよく焼けたら、貝とふたの間からフォークを突っ込んで身に刺し、くるくるっと回すように身と肝を取り出す。さざえは熱くなっているので軍手と皿が必需品である。肝が生っぽかったら、そこだけ切って貝の中に入れて、また網の上で焼けばいい。焼きたてのさざえの身はこりこりとして磯の味がする。ビールにも冷酒にも最高である。そして、次のさざえが焼けるまでの間、その香ばしい匂いでますます酒が進むことになる。

2000円のさざえを堪能した夏の宵でありました。

Sazae

おいしく焼けてきたさざえ

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2005/11/16

きのこ汁

kinoko 秋の味覚は数多くあるが、その中でもきのこ汁は代表格ではなかろうか。日曜日は風もなく晴れた七輪日和。例によってつかの間のアウトドアである。

11月も下旬に近づくと日の落ちるのが早い。だからお昼を回ってすぐに火を起こさなくてはならない。大きめのずん胴鍋に水を張り、細かく切った鶏もも肉を水から煮始める。煮立ってくるとあくがでるので、適当にすくう。鶏なので、それほど神経質になる必要はない。いい鶏肉を使うと、何ともいえないおいしそうなにおいがしてくるから不思議である。

奥さんから聞いた話だが、TVで細木数子が「みなさん50円や100円で売っている卵を喜んで買っているが、それがどういう卵であるのか考えたことがあるのか。多少高くても、健康な鶏の産んだ卵を買うべきであり、それが鳥インフルエンザを防ぐことにもなるのだ」といっていたらしい。10年以上前に美味しんぼで山岡司郎が言ったことと似ているのはご愛嬌として、彼女の言う事は正論である。あまり好きなキャラクターではないが。

鶏肉についてももちろん同じことが言えるわけで、多少高くても鶏肉は牛肉ほどの値段はしない。もちろんそこまで切り詰めなければならないという場合もあることは理解できるが、そうでない限りはできるだけ安心できるものを使いたいものである。さて、鶏肉からいい出汁が出てきたら、きのこの前に大根、にんじん、ネギを細かく切って入れる。大根が軽く透き通るくらいまで煮たら、いよいよきのこの出番である。

今日は、しいたけ、まいたけ、ぶなしめじ、の常連に加えて、ひらたけ、やまぶしたけ、ブラウンしめじの6種類のきのこを入れた。きのこはそれほど煮込まない。ひと煮立ちして少ししたら、しょうゆ、酒、みりんで味付けをする。みそ味もおいしいというので、小分けしてみそ汁仕立てのものも作る。最後に、小麦粉をといてすいとんにする。これが最高である。すいとんを入れたら、一煮立ちで完成である。すいとんに、鶏のだしと、きのこと野菜の味がしみて、何ともいえない。このままご飯にもなるし、酒の肴にもすることができる。

きのこ汁を作った後、残った炭火で牛ももステーキを焼く。100g250円と決して高くない肉だったが、炭火で焼くと余分の脂が落ちてうまい具合に仕上がる。外側はウェルダン、中は火の通ったレアで、値段以上においしく味わうことができたのでした。

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2005/11/01

芋煮

一昨日の日曜日、この秋初めて七輪を出して、芋煮をした。

先々月、山形の友達のところに行った際に、当地の名物である芋煮をごちそうになった。その時、ちょっとしたこつが分かったので、今回はわが家で作ってみようと思った訳である。まず、近くの産直センターへ行って材料を仕入れる。地元産の里芋とネギ、それと群馬県は下仁田産のこんにゃくである。そして、スーパーで牛肉と麩。入れるのはこれだけである。煮物というとどうしてもいろいろ入れてしまいたくなるが、山形の芋煮はシンプルに作るのがこつである。

水の入った土鍋を七輪にのせ、全体に温かくなってきたところで下茹でした里芋とこんにゃくを入れる。里芋やこんにゃくはあくがでるので、一口大に切ってから下茹でしておくのがいい。そして煮立ってから4、5分ほどたったところで、こま切れの牛肉を入れる。これもあくが出るのですくってやる。あくが出なくなったらネギと麩(あらかじめ戻して、やはり一口大に切る。車麩を入れたが、本当は庄内麩がいい)を入れて、しょうゆ、酒、みりんで味をつける。味つけが終ったら、それほど煮込まないでネギがまだしゃきしゃきしているくらいで火からおろして、あとは余熱で十分である。

地元産の里芋は柔らかくてくせがなく、冷凍のものとはやっぱり一味違う。こんにゃくも自然のこんにゃくの味がする。そして、牛の味がしみた麩は何ともいえずうまい。わが家では、給料日前など特におカネがない時で、しかもちょっと豪勢なものを食べたいという時に、よく「すき焼き風」というのをする。牛肉は本当にちょびっと、せいぜい150gとかそんなもので、肉の代わりに麩をたくさん入れるのである。これがおそろしくうまい。ビールにも合うしごはんにも合う。家の子供達もこれを食べて育った。きっと、将来おカネのない時には同じことをするに違いない。

あまり風もなく、日が暮れても寒くなかったので、残った火でネギや油あげを焼いて食べた。酒は中越地震から立ち直った朝日酒造の「久保田・千寿」。千寿より高い酒は買えないが、千寿以外ではちょっともの足りない。芋もおいしく煮えて、久しぶりに飲みすぎてしまった日曜日でありました。

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2005/10/27

お弁当

何をかくそう、もう十数年弁当持ちである。最初の職場を辞める前、いろいろな業界の新聞や雑誌を読むのが仕事、という時期があった。その時読んでいた雑誌のひとつに「プレジデント」があって、その日本版の総責任者兼編集主幹が諸井薫だった。主幹自ら、毎月エッセイを書いていたのだが、ある号に体を悪くしてから弁当を持つようになり、それが具合がいいという話があった。最初の職場は社内食堂があって昼食代も給料天引きだったのでそういう訳にはいかなかったが、2番目の職場からは基本的に弁当持ちにするようにした。

その諸井薫のエッセイでは、弁当にすれば自分の好みに合わせることができるし、夫婦のコミュニケーションにも役立つということが述べられていたように思う。半面、奥さんにとってはかなりの手間になる。始めた頃は子供が幼稚園だったのでついでにという感じだったが、その後は私だけになってしまったのでちょっと申し訳なく思っている。最近では、どうせなら、ということで2つ作って、自分のお昼にしているようだ。

私が考えるに弁当の第一の利点はとにかく安いこと、第二に栄養のバランスがとりやすいことである。外でお昼を食べると、勤務先の界隈では少なくとも7~800円はかかる。お弁当にすれば、おかずは基本的に残り物なので、お米代だけ。地元産のコシヒカリなのでスーパー並みという訳ではないが、それでも5kg2500円であるから、1合にすれば数十円の世界である。外食はカロリーオーバーの懸念があるが、お弁当にすればそのあたりは体調に合わせていろいろ調整することができる。

第三の利点は、昼休みがゆったりとれるということである。外に食べに行くと、店を選んで、オーダーして、出来上がるのを待って、食べてからもお勘定をすませてということになると、やはり30分近くはかかってしまう。お弁当だとそうした手間がなく、食べたあとはお茶を飲みながらゆっくり過ごすことができる。1時間の昼休みを有効に活用することができるのである。

あと、これは私だけかもしれないが第四の利点は、ひとと一緒にごはんを食べなくてもいい、ということがある。昼を外に食べに行くとなると、どうしても職場の人間と一緒ということになる。職場の人間関係というのは単純に仲よしなどということはほとんどありえない。そこには利害関係もあれば不平不満もあれば、陰で何を言われているか分からないし足を引っ張り合っているかもしれない間柄である。社会や会社というのはそういうものだと思っているから、そのこと自体は仕方がないが、リラックスしたりストレス解消しなくてはならない時間にまで、そういう人たちとつきあうことはないと思っている。

「私は弁当なので・・・。」といい始めた頃には、「なんだ、俺達と付き合いたくないのか」という空気が色濃くあった。その意味では幸いに景気が悪くなり、最近では男女問わず弁当持ちは全く珍しくなくなった。さて、昨日の夕飯はトンカツだったから、今日はカツの玉子とじ弁当のはずである。

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2005/06/12

鮎を食べに鬼怒川へ

雨が降ったり止んだりのぐずついた空模様ではあったが、奥さんとふたりで鮎を食べに鬼怒川に行って来た。

鮎を食べるなら、解禁となる6月1日からである。20年前から連載が始まった「美味しんぽ」の単行本第1巻に、京都の億万長者にして美食家の京極さんが料亭に招かれてお膳をひっくり返すシーンがある。そのときのセリフがこうである「鮎やて?いまはまだ5月や!味もそっけもない養殖の鮎なんぞ、わしは死んでも食いたくないわい!」

じつは私は魚というと「トロイカ」のクチで、川魚の良し悪しなどあまりよくわからなかった。それでも、鮎はこれまで千尾以上食べたという川魚専門家の家の奥さんに影響されて、だんだん天然と養殖の違いが分かってきた。天然もののもっとも顕著な特徴はというと、
1.皮と身の間のゼラチン質が余分についていない。皮自体も薄い。
2.身やワタにくさみがない。なんともいえないいい香りがする。
ということだと思う。だから、天然ものだと、頭から全部食べてもおいしい。観光地などでは塩だらけの鮎をよく売っているのだが、あれはたぶんそうした点をごまかすためにしているのであり、ということは養殖鮎であろうという疑いを持たざるをえないのである。

わが家の鮎スポットは、東北道から日光・宇都宮道路に入り、鬼怒川近辺のいくつかの店である。この近辺は観光客の減少が著しく、毎年店が少なくなっているのは残念である。以前は日光口のパーキングエリアでもおいしい鮎を焼いてくれていたし、五十里(いかり)湖にも店があったのだが、なくなってしまった。新緑の中をドライブし、時期的にそろそろ終わりの「こしあぶら」や「ふきのとう」、きのこや漬物を買いながらいろいろ回った。

いま一番おいしい鮎を食べさせてくれるのは、鬼怒川からちょっと矢板方面に入ったところにある「篭岩(かごいわ)観光やな」である。店構えはちょっとびっくりするのだが、鮎は間違いない。頼んでから炭火で焼くので30分近くかかるが、その間水音を聞きながら手足をのばすとリラックスする。鮎は待っただけのことは十分ある。奥さんはあゆ定食(塩焼き2尾とごはん、味噌汁、おしんこ、1500円)、私は竹定食(あゆ定食+もう一尾の鮎を田楽みそで、2000円)。田楽みその山椒もすばらしく鮎に合い、思わず顔がほころんでしまった。

鮎を食べたあとは、1kmほど離れた「かご岩温泉」で日帰り入浴してさらにリラックスである。源泉かけ流しという訳ではないが、アルカリ泉のしっとりした肌触りはたまらない。また、露天風呂は鬼怒川に面しており、その雄大な景色は日頃の鬱憤を忘れさせてくれる。お風呂に入ったあとは休憩室で寝転がってゆっくりできる。決して最新の設備という訳ではないが、こまめに手入れされており気持ちがいい。こちらもおすすめの温泉である。

p.s.ホームページ更新しました。今月の写真はご存知「珍寶」。ぜひご覧ください。

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2005/06/04

神谷バー

このところずっと放置していた上に、今日約束していた解禁鮎を食べに行く企画も事情によりキャンセルしてしまったので、罪滅ぼしに昨夜は奥さんを浅草神谷バーで接待した。

神谷バーは明治時代から続くという由緒あるバー(といっても非常に大衆的。大衆酒蔵にむしろ近い)で、浅草雷門の交差点近くにある。定番は、生ビールの中ジョッキをチェイサーに飲むデンキブランというこの店特製のリキュールである。

この店の創業当時、「電気」というのはたいへん先進的なイメージであったようで、デンキブランという名前は「電気のように新しくシビレるブランデーベースのカクテル」というような意味でつけられたらしい。製法は秘伝だそうだが、飲むとブランデーというよりも薬草の香りがする。キリッと冷やしたデンキブランは、これも当時ハイカラといわれたであろう洋食系のつまみ(カツとかチーズとかスパゲティとか。もちろん煮込みにも)と非常によく合う。

オーダーの仕方も、また変わっている。昔デパートの食堂によくあった食券をまだ使っていて、半券を客のところに残しておきデリバリーの時に回収するというやり方である。最初は入口の食券売場で買うが、追加オーダーは店の中を巡回しているボーイさん(蝶ネクタイでこの方たちもいなせだ)にそのつど現金を渡してオーダーする。だから、引き上げるときには精算の必要はない。

席はほとんどの場合相席になるが、ここに深刻な話をしに来る人はあまりいないので、問題にならない。むしろ目立つのは、一人で飲みに来ている人、それもお年寄りである。たぶん、定年を過ぎてかなり経つと思われるお年寄りが、帽子をかぶったり上着を着たり、それなり「よそゆきの」格好をして来る。そしてお行儀よく飲んで帰る。仲良く話しているのでグループかと思ったら、みんなひとりで来ているなんてことは珍しくない。自分もあのように、年をとってもきちんとしていたい、と思う。たまに日の高いうちに来ると、外人さんのグループを見ることもある。たぶん、観光名所として紹介されているんだろう。

うちの奥さんも、デンキブランのソーダ割りを飲み、いなせなボーイさんやお年寄りのお客さん、店の雰囲気を味わって、だいぶ機嫌が直ってきたようであった。デンキブランは合同酒精から市販されているので、通販でも入手することができる。飲むときは冷凍室でがんがんに冷やし、さらに冷たいグラスを使うことをお奨めする。デンキブランを置いてあるファミレス風飲み屋もあるのだが、冷やしてないところが多く、それだと旨さが半減するので避けた方がいい。

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2005/05/05

モツ煮込み

IMGA0013 昨日は七輪で一日モツ煮込み。一昨日買ってきた白モツ(豚の腸をゆでたもの)を二度ほど煮こぼして一晩置き、昨日は朝から七輪で火を起こして延々と煮込む。ガス代もさることながら家中モツのにおいになってしまうのを避ける意味でも、七輪は欠かせない。午前中いっぱい煮て、大根、人参、ネギ、こんにゃくを入れてまた煮る。さらに味噌、しょうゆ、酒を加えて煮る。夕方にはおいしいモツ煮込みの出来上がりである。

就職して間もない頃、会社がすぐ近くだったのでよく有楽町のガード下で飲んだ。店はカッコよくいえばオープンカフェだが、実際はほとんど外の吹きっさらしで、背もたれもない椅子がいくつか置いてあった。一番目につくところにモツ煮込みを大なべでぐつぐつ煮ていて、そのうまそうなにおいが何ともいえず、「とりあえず、ビールと煮込み。」ということになってしまう。ほとんど屋台であるにもかかわらず値段はそんなに安くなくて、近くの「ニュートーキョー」(ビルの中)と大して変わらないのだが、なぜか寄ってしまったものだった。

スーパーでのモツの値段はそれほど安くはなく、輸入物の豚肉や鶏肉とそれほど大きな差はないようだが、多分昔は、二束三文とはいわないまでも、かなり安く手に入れられたのではないかと思う。そういえば、キンカン(鶏をさばいた時に出る卵のできかけ)やおから(豆腐を作るときに出る搾ったあとの大豆)もあまり見かけない。日本のお店のほとんどがスーパーとコンビニになってしまい、流通も合理化されて、近場で生産しているのであれば当然出るはずのそれらの副産物が、気軽に運んでこられない(ものが安いだけに輸送費だけ高くつく)という事情があるのだと思う。

うちの奥さんの叔父さんという人が、もうとうに亡くなられた方なのだが、お勤めをしていなくて内職をしながら毎日家にいて、シャツとステテコと腹巻姿でよく七輪でモツを煮ていたのだそうだ。そういえば、子供の頃そういう姿の大人が結構いたように覚えている。いまや平日の夕方にお父さんが家にいるなどということはほとんどないし、お母さんだっていないところが多い。子供も塾だったりする。日本中企業とサラリーマンだらけになってしまって、豊かになったことは間違いないが、「ゆとり」がなくなった。モツを煮ながらそんなことを考えていた。

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2005/04/24

七輪スローライフ

去年の秋、全日本貧乏協議会に影響を受けて七輪を買った。花粉が舞っている間は外に出られないのでできなかったが、先週、今週と七輪でスローライフを送っている。

買い物を朝一番ですませて、10時半には火を起こす。着火剤は使わずに、古新聞1枚と割り箸1膳、それと前回の燃え残りの炭の小さいかけらを置いてから、チャッカマンで火をつける。新聞紙が燃えたら、もう少し大きいかけらを置き、着火を確かめたらさらに炭を足す。ときどきうちわであおぐ。20分もすれば大きなかけらが赤くなり、30分くらいで全体に火が行きわたるので新しく大きな炭を入れても大丈夫だ。

炭はインドネシア産の木炭で3kgで175円。これで5~6回は煮炊きに使える。今日はやや季節外れだが、椎茸、舞茸、しめじを入れてきのこ汁を作った。鶏肉(生協の共同購入)を入れ水を張った土鍋を火にかけ、それが沸騰するまで1時間、それから大根、人参、ごぼう、ねぎなど野菜を入れて煮ること1時間、最後にきのこを入れてさらに1時間弱。

土鍋を火にかけている間は番をしていないといけないので、昨日届いた森巣先生の新刊「極楽カシノ」をつらつらと読む。登場人物の多くが知っている人なので、一気に読みきってしまう。全体が煮えたところで酒、しょうゆ、みりんで味をつけて、小麦粉をざっとといたものをスプーンですくって入れてすいとん仕立てにする。完成すると2時半近かった。

何でもせっかちに時間を決めてやらないと気がすまないタイプなのだが、近年それではいけない、と思うようになって、たまにではあるがこうしてスローライフの真似事をしている。あわせてスローフードにもなるから一石二鳥である(今日の夕飯だ)。きのこ汁を作った後、残った炭火で適当に肉を焼いて、昼間から「久保田・千寿」を飲む。地震で相当の被害が出たということでしばらく見かけなかったのだが、先週久しぶりに見つけて買ったものである。やっぱり久保田はうまい。

いい気分でうとうとしていたら、あやうく競馬を見逃しそうになった。

フローラS(4/24、東京競馬場)
1  ディアデラノビア 2 ▲レースパイロット  3  アスピリンスノー

今回も関西馬が上位独占。関東馬は一体どうしたんだろう。期待のピサノグラフ(シンコウラブリイの娘)はデザーモが相当うまく乗ったのにやっと4着。来週は天皇賞だから、三菱の口座におカネを足さないといけない。

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