IBF世界バンタム級タイトルマッチ展望
IBF世界バンタム級タイトルマッチ(7/11、米フロリダ)
チャンピオン ジョゼフ・アグベコ(ガーナ、26勝22KO1敗)
○挑戦者 ビック・ダルチニアン(アルメニア、32勝26KO1敗)
このブログでも何度も言及したことのある、歴代パウンド・フォー・バウンドの一人である元3階級世界チャンピオン、アレクシス・アルゲリョ(マナグア市長)が去る7月1日拳銃自殺したとのニュースが入ってきた。享年57、痛ましいことである。名声と地位、大金を手にした者が平穏な晩年を送るというのも、なかなか難しいことなのかもしれない。
さて、17階級4団体あるプロボクシングの世界チャンピオンのうち、日本人のチャンピオンがクラス最強とみなされているのは、現在のところ唯一WBCバンタム級王者の長谷川穂積だけである。しかしこの試合が終われば、世界的にはこの試合の勝者がバンタム級最強ということになる可能性がきわめて大きい。
やはり注目されるのはダルチニアン。フライ級、スーパーフライ級と制覇して、3階級目。パンチのパワーは、3ポンド(1.5kg)上のこの階級でも十分以上に通用するであろう。ただし、フライ級最後の試合でノニト・ドネアにKO負けしたように、決して打たれ強い訳ではないので、相手の破壊力も増すことに対しては、若干の懸念が残る。
チャンピオンのアグベコはガーナ出身。2004年頃まではアフリカをベースに戦っていて、戦績をみるとガーナ、トーゴ、ナイジェリア、コートジボアールなど各地で試合している。唯一の負けは安定王者シドレンコに0-2判定だから、接戦だったようだ。一昨年あたりから米国で戦っていて、昨年7月、ルイス・アルベルト・ペレスを破ってチャンピオンとなった。
アフリカで戦っていた頃は、ほとんどの試合をKOで片付けている強打者であるが、さすがに本場ではそういう訳にはいかないようだ。とはいえ、アフリカン・ボクサー独特の身体能力があり、体格も下から上がってきたダルチニアンより上。ネームバリューでは劣るが、もしかするとダルチニアンの強打を封じ込める可能性もある。
ダルチニアンは体のバネで打つ選手であるので、ある程度の距離をおいての打ち合いを望むだろう。アグベコも体格差を生かしてダルチニアンを中に入れなければ勝機はあるだろうが、さてそううまく行くかどうか。やはり幾多のビッグマッチを勝ち抜いてきたダルチニアンの方が、より大舞台慣れしているので力を発揮するのではないかと思う。
予想はダルチニアン。アグベコも体力がありそうなので判定勝ちが本線。ダルチニアンがあっさりKOでこのクラスも制するようだと、大変おもしろい。来週防衛戦のある長谷川と絡むことになれば、日本のファンとしてはたまらないのだが・・・。
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