2008/05/10

亀田興毅の協栄ジム契約解除問題

ゴールデンウィーク前から話題になっていた亀田兄弟と協栄ジムの契約問題だが、昨9日に正式に契約解除となり、亀田兄弟は協栄ジムをクビになった。これで、どこかのジムに再び所属しない限り、日本のリングには上がれないことになる。

前にも書いたように日本のボクシングジム制度は大相撲をお手本として作られていて、日本ボクシングコミッション(JBC)は日本相撲協会にあたる。相撲で「○○部屋」に所属していない力士が本場所に出られないのと同様、ボクシングでは「○○ジム」に所属していない選手は国内で試合をすることができないのである。

大相撲で横綱という最高位にあった双羽黒(ふたはぐろ=北尾)が、立浪部屋とのトラブルから廃業したのが1987年。ボクシングの西島洋介山がオサムジムとのトラブルからアメリカに渡ったのが1997年。約10年ごとにこうした問題が起こるのは、おもしろいといえばおもしろい。

大相撲で日本相撲協会から除名(廃業処分)になれば、国技館の土俵には上がれないし、仮に一人で場所を主催するとしても、相手として土俵に上がった力士もペナルティを受ける(さだやす圭「ああ播磨灘」)。ボクシングも国内に限れば同じことになるが、海外に活躍の場を求めるという選択肢が残っている分、まだ救われるといっていいかもしれない。

さて、こうした背景の下、亀田興毅(弟はこの際どうでもいい)が今後どうなるかであるが、ボクシング関係者の多くは「特例を認めるべきではない」「亀田家のゴネ得を許すな」という論調である。ずっと海外のリングでやるというならそれでもいいが、海外選手扱いで日本のリングに上がるのは許さない(例えばvs内藤、vs坂田)という見解が大勢を占めるようである。

ただこの点については私は違う意見を持っていて、この時代にジムに所属していなければ選手として認めないという制度自体に無理があると思っている。例えばホルヘ・リナレスなりエドウィン・バレロが帝拳から離れたとして、その後は日本で試合をさせないといったらどうなるのか。国籍が問題だというなら、徳山昌守だったらどうなのか。

JBCはあくまで選手としての資格認定(ライセンス)を司る機関なのであって、選手として不適格と判断するなら日本のリングには上げないというだけのことである。ジムに所属しているかいないかということは興行権に関する問題であって、「業界の秩序」と関係者が言っているのは「既存ジムの既得権益」というのと同義であろう。

そんなことを言っていたらジムの経営が成り立たないというのなら、商業ベースに乗らない商売が長く続けられる訳がないでしょうといいたい。こうした既得権益のせいで、日本のファンはIBFやWBOのチャンピオン、例えばノニト・ドネアやビック・ダルチニアンの実物を日本で見ることができないのだ。

亀田一家の横車には基本的に味方しないのだが、今回の一件についてはがんばって業界に風穴を開けてほしいと思ってしまった(といいつつ、来週にはあっさり新しい所属ジムが決まったりして)。

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2008/05/01

デラホーヤ復帰戦展望

150ポンド契約(スーパーウェルター級)12回戦(5/3、米カリフォルニア州カーソン)
前6階級王者 オスカー・デラホーヤ(米、38勝30KO5敗) -1700(1.05倍)
元Sフェザー級C スティーブ・フォーブス(米、33勝9KO5敗) +900(10倍)

昨年5月にスプリット・デシジョンでフロイド・メイウェザーに敗れて以来のデラホーヤ復帰戦。9月にメイウェザーとの再戦を控え、相手は体格のないフォーブス。デラホーヤにとって、2001年のアルツロ・ガッティーとの一戦とよく似ており、もちろん圧勝以外許されない。

デラホーヤもすでに35歳。プロモーターとしても「ゴールデン・ボーイ・プロモーション」を軌道に乗せ、ボクサーとしてもスーパーフェザーからミドルまでの6階級を制覇した。2006年のマヨルガ戦は少々リスキーだったが、メイウェザーも今回のフォーブスも体格がなく、デラホーヤにとって比較的戦いやすい相手である。

もちろん年齢的な衰えは気になるが、2000年以降年間2試合以上戦ったことはなく、頭(顔)を打たれた試合もあまりなかったので、身体的なダメージは少ない。同じゴールデン・ボーイ・プロモーションのホプキンスが43歳、モズリーも36歳になってがんばっているのだから、総帥がだらしない試合は見せられないだろう。

一方のフォーブス、2000年にIBFスーパーフェザー級のチャンピオンとなっているが、2年後にウェイトオーバーで剥奪、その後2度の世界挑戦に失敗している。以来、クラスとしてはスーパーライトからウェルター級で試合をしており、昨年・一昨年は6戦4勝2敗という成績である。

ただし、昨年10月の試合では、2000年シドニーオリンピック出場のホープ、フランシスコ・ボハドに判定勝ちしており、それが今回の抜擢につながったのかもしれない。

勝敗については、オッズ的には「賭けの対象にならない倍率」である。しかし、ブックメーカーのラウンド・プロップをみると10ラウンド以降が-300(1.3倍)、9ラウンド以下が+260(3.6倍)とむしろ判定にもつれ込むとみる向きが多いようである。

というのは、フォーブスは12年38戦のキャリアでKO負けがないからで、このところ瞬発力に衰えをみせているデラホーヤでは倒しきれないという予想も成り立つ。しかし、あの頑丈なマヨルガをあっさり倒した2戦前を思い出すと、このオッズなら中盤KOを期待してみたい。

この試合は、日本時間日曜日のWOWOWでライブ(実況生)中継される。

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2008/04/17

ライトヘビー級特別試合展望

ライトヘビー級12回戦(4/19、米ラスベガス)
統一スーパーミドル級C ジョー・カルザゲ(44戦全勝32KO) -260(1.3倍)
元統一ミドル級C バーナード・ホプキンス(48勝32KO4敗1引分け) +220(3.2倍)

先週は4試合予想して4試合的中。すべてFavoriteだったので1試合ずつのオッズはたいしたことはないが、4試合のパーレイだと3倍近い配当になる。一方で阪神の桜花賞は人気馬がだらしなかった。スケートのショートトラックでもあるまいし、走るたびに順序が変わるというのはいただけない。だから競馬は安心して買えないのである。

さて今週末は、1997年以来11年間WBOのスーパーミドル級王座を守ってきたカルザゲと、95年から2005年まで足掛け11年間IBFミドル級のチャンピオンだったホプキンスのスーパーマッチ。オッズは今のところガルザゲだが、小差である。

やはり主役はホプキンスだろう。2005年にジャーメイン・テイラーに小差判定でミドル級王座を手放した後も、2006年にアントニオ・ターバー(先週、IBF王座獲得)、2007年にロナルド・ライトをそれぞれ退け、43歳だというのに衰えをみせない。

43歳のプロボクサーが果たして往年の力を発揮できるのか?過去のデータからいうと厳しい。しかし、先週の試合で39歳のターバーがタイトルを奪取し、グレン・ジョンソンもチャド・ドーソンとかなりの好試合をしたらしい。

昔のように短期間に多くの試合数をこなすこともなく、計量は前日で、ラウンド数も12ということで、もしかすると選手の競技寿命は飛躍的に伸びているのかもしれない。それにターバー戦も、ライト戦も、ホプキンスはunderdogだった。

一方のカルザゲ、前回のミッケル・ケスラー戦は統一戦ということもあって両選手とも動きが固かった。カルザゲもすでに36歳、昔はハードパンチャーだったが、拳を痛めてから以前のような切れ味はなく、そして初めてのラスベガスである。

問題は距離だろう。カルザゲはサウスポーだが、ホプキンスは相手が右構えだろうと左構えであろうと関係ない。カルザゲが中に入って細かい連打を決めるようならペースを握るが、お互いのパンチが届かない距離でにらみ合う形になると膠着しそうだ。

そうなると、決定力はむしろホプキンスにある。そして、打ち合いで体力を消耗させないと年齢は関係ない。ホプキンスに極端な衰えがない限り、オッズとは違ってホプキンスのペースになる可能性の方が大きいのではないか。いずれにせよ小差判定だが、ホプキンスへ

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2008/04/09

ボクシング・ウェルター級ウォーズ展望

WBA世界ウェルター級タイトルマッチ(4/12、米国アトランティックシティ)
チャンピオン ミゲール・コット(プエルトリコ、31戦全勝25KO) -800(1.1倍)
挑戦者 アルフォンソ・ゴメス(メキシコ、18勝8KO3敗) +500(6.0倍)

ウェルター級は現在、強い選手が目白押しの充実したクラスであるが、その中であえて二人選ぶとすると、人気のメイウェザー、実力のコットということになるだろう。その実力王者コットのこの階級4度目となる防衛戦である。

これまでの防衛戦の相手であるオクタイ・ウルカル、ザブ・ジュダー、シェーン・モズリーからすると、平凡な相手といえなくもない。だがゴメスは、昨年7月にアルツロ・ガッティをKOして引退に追い込んでおり、ガッティの代役という意味合いもあるかもしれない。

ディフェンスが巧みでかつハードパンチャーであるコット、前回のモズリー戦ではスピードに苦しめられてきわどく判定勝ちしたが、今回は実力的にみてKOしなくてはならない相手である。

ちなみに、この試合の後、コットは7月にリカルド・マヨルガ戦が予定されている。昨年スーパーミドル級で試合したマヨルガが3階級下のウェルターまで落とすとも考えづらいところだが、どちらかというとこちらの試合の方が楽しみである。

IBF世界ウェルター級タイトルマッチ(日・場所同じ)
チャンピオン カーミット・シントロン(プエルトリコ、29勝27KO1敗) +240(3.4倍)
挑戦者 アントニオ・マルガリト(メキシコ、35勝25KO5敗) -300(1.3倍)

KO率90%と衝撃の強打者シントロンが、3年前に唯一敗れている相手である前WBO王者マルガリトとの防衛戦に臨む。

昨年11月、ホセ・フェリシアーノ相手の防衛戦で明らかになったように、ストレートパンチャーのシントロンにとって、接近戦で細かく手を出す相手は大の苦手である。

その意味で、他の3団体のチャンピオンよりも、マルガリトの方がシントロンにはやりにくいだろう。逆に考えれば、みんなマルガリトを嫌がるからシントロンに回ってきてしまったということなのかもしれない。

マルガリトが接近する前にシントロンの一撃が決まってしまえば終わるが、マルガリトもそのあたりは十分承知している。シントロンの勢いが上回る序盤3Rくらいまでは様子をみて、中盤からエンジン全開となるだろう。

シントロンが勝つとすれば2RまでのKO、それより長引けばマルガリトのKO勝ちと予想する。いずれにせよKO決着が濃厚。

この2つの試合は、14日のWOWOWでタイムリー・オン・エア中継される。

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2008/04/08

ボクシング・ライトヘビー級ウォーズ展望

先週土曜日の榎vs粟生戦は、3ジャッジいずれも引分けで終わった。WEB上では「いいカードだというから楽しみにしていたのに、動きが少なくつまらない試合だった」という意見もみられたが、わたし的には見ごたえのある試合だったと思う。

惜しむらくは、榎は粟生のコンビネーションをガードするのに、粟生は榎の左ジャブをよけるのにそれぞれ忙しくて攻撃面での踏み込みが今一歩だったことで、その意味では世界ランクが下で年も若い粟生が、もう少しリスクを取りにいくべきだったように思う。

私の採点では115-113で榎。減点はされなかったものの、榎の2度のローブローの印象が不利に働いたかもしれない。ただ、粟生も榎の頭を押さえる行為が目立ったので、仕方のない面もある。

それよりも、この試合はWBAのエリミネーター(挑戦者決定戦)であるのでラウンド・マスト方式(各ラウンド優劣をつける)が採用されたことをTV解説ではちゃんと触れるべきで、普通のOPBF・日本タイトルマッチだったらおそらく違う判定結果になったように思う。

さて、今週末アメリカでは、2つの階級でダブル・タイトルマッチが開催される。今日は重い階級の方、ライトヘビー級の展望。なお、こちらの試合はSHOWTIMEのペイ・パー・ビューなのでリングアナウンサーはジミー・レノンJr.、明日お送りするウェルター級はHBOなのでマイケル・バッファーとなる。

WBC世界ライトヘビー級タイトルマッチ(4/12、米フロリダ州タンパ)
チャンピオン チャド・ドーソン(アメリカ、25戦全勝17KO) -360(1.3倍)
挑戦者 グレン・ジョンソン(アメリカ、47勝32KO11敗2引分け) +280(3.8倍)

最近のビッグマッチの世界戦離れは、このライトヘビー級から始まった。かつてWBA、WBC、IBF3団体を統一していたチャンピオン、ロイ・ジョーンズJr.がターパーとジョンソンに相次いで敗れ、その両者が世界一決定戦を世界戦統括団体のタイトルマッチとしなかったことから、世界一と世界チャンピオンが別になってしまったのである。

そしてそのターパーとジョンソンが、この日の世界タイトル戦興行に挑戦者として登場する。ともに30代後半。力の衰えは隠すべくもないが、果たして世界チャンピオン達とどのような戦いをするのか、ある意味楽しみな2試合である。

ジョンソンの方は今年39歳。世界に挑戦しては負ける選手だったが、2004年ロイ・ジョーンズにKO勝ちして35歳で初めて世界チャンピオンになった。その後も世界戦線で活躍し続けており、持ち前のタフネスは健在である。

かたやドーソンは25歳。米国のニュースターであるが、最初に述べたようにこのクラスの強豪はこのところあまり世界戦に出ていないことから、それほど骨のある選手とはやっていない。身長195cmのサウスポーだから、サイズ的にはターバーとほぼ同じ。しつこいジョンソンに苦しめられるのか、それとも圧倒するのか、この試合でドーソンの評価が固まることになる。

予想としては、ドーソン判定勝ち

IBF世界ライトヘビー級タイトルマッチ(日・場所同じ)
チャンピオン クリントン・ウッズ(英国、41勝24KO3敗1引分け) -110(1.9倍)
挑戦者 アントニオ・ターバー(アメリカ、26勝19KO4敗) -140(1.7倍)

クリントン・ウッズといえば2002年に、ときの3団体王者ロイ・ジョーンズの指名挑戦者でありながら、「猫だましパンチ」で一撃KOされた試合のイメージが強すぎるが、IBFの王座をすでに4度防衛している。

問題はターバーの出来である。「ロッキー・ファイナル」への出演以来スピードもパワーも持久力も落ちてしまい、バーナード・ホプキンスに完敗、前回の試合もKO勝ちはしたものの内容は良くなかった。もともと天才肌で横着なボクシングをするところはロイ・ジョーンズとよく似ている。

ターバーの出来が60%以上戻っているようなら、この試合はターバーである。しかし、それ以下の出来であるようだと、ウッズが大したクリーンヒットをしていなくても、ターバーが勝手に負けてくれることにもなりかねない。

ターバーKO勝ちを期待したいが、この期待は裏切られる可能性がかなりある。ドーソンとターバーが勝ち残って統一戦になるようなら、かなりのビッグマッチが期待できるのだが。

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2008/04/02

OPBF・日本フェザー級タイトルマッチ展望

OPBF・日本フェザー級タイトルマッチ(4/5、東京JCBホール)
OPBF王者 榎 洋之(角海老宝石、27勝19KO1引分け)
日本王者 粟生 隆寛(帝拳、16戦全勝8KO)

ボクシングファン以外の人にとっては亀田・内藤ほどの知名度はないが、ファンにとって並みの世界戦以上に注目すべき、また楽しみな試合。ちなみに後楽園ホールと同じ水道橋にあるJCBホールで、このカードのチケットは完売となっている。

ここ二十年ほど、日本人有力選手の多くはテレビ局をはじめとするスポンサーの力により日本人同士の決着をつけないまま世界戦に進出し、その多くが世界とのレベル差を見せ付けられるような負け方をしてきた。そのことが、日本のボクシング人気を落としてきた大きな要因であることは疑いない。

現にいま世界戦線にいる内藤と坂田は日本タイトルマッチの引分けの後、決着をつけずにそれぞれ世界に向かったし、新井田とイーグルも戦ったことがない。亀田興毅に至っては日本人と試合をしたことがない。ほとんど唯一の例外は、2004年10月の「世界タイトル挑戦者決定戦」で、当時世界ランカーだった鳥海純を破ったWBCバンタム級王者、長谷川穂積くらいである。

その意味で、同じ帝拳主催のこの試合は、「世界タイトル挑戦者決定戦その2」ともいえるものである。ともに負けなしのOPBF(東洋太平洋)と日本のチャンピオン、プロ叩き上げの榎と、高校6冠のエリート粟生(あおう)。ともに世界ランク上位で今すぐ世界タイトルマッチをしてもおかしくないのに、ここでサバイバルマッチをしようというのである。

実績ではもちろん榎が上である。2004年に無敗のチャンピオンだった大の伸くま(だいのしん・くま)をKOして日本タイトル獲得、デビュー以来14連続KO中の金井晶聡をKO、さらに世界挑戦者の武本在樹、ナデル・フセインを下してOPBF王者となり、前の試合では中部の実力者、真教杉田を破っている。左ジャブは非常に重く、多くの挑戦者が試合後半では右目の視界をふさがれてしまう。

一方の粟生、昨年3月に梅津宏治に判定勝ちで日本タイトルを獲得。その後2度防衛して今回の試合である。日本ランカーが相手だと判定勝ちになってしまうように、決定力は今一歩。ただしテクニックは一級品で、相手が打つより早くコンビネーションを決めて退却するというすご腕である。こういうタイプは、強い相手の方がいい試合をできることが多い。

展開はおそらく、榎が前に出て粟生がフットワークを使うことになりそうだ。粟生は強引に前に出られると体を密着させての打ち合いに応じてしまうのだが、榎は基本的にジャブの選手なのでそういうおそれは少ない。だからポイントは、粟生の速さと榎のジャブのどちらが優位に立つかということになるだろう。

常識的に考えれば、ジャブをよけ続けるということは難しい。だから榎がやや優位にあるとみるが、榎は試合による出来不出来の差が結構あることと、粟生が年齢的に伸び盛りであることから、コンビネーションを先手先手で決める可能性も少なくない。いずれにせよ判定で、榎7割粟生3割といったところか。

なおこの試合は、急きょBS日テレで実況中継されることになった。

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2008/03/24

亀田兄再起戦はそこそこ評価できるのでは

フライ級ノンタイトル10回戦(3/22、幕張メッセ)
亀田興毅(いちおう協栄) ○ 判定(3-0) × レクソン・フローレス(フィリピン)

亀田兄にとって、弟の世界戦で「ヒジ入れろ」の指示でJBCから厳重注意を受けて以来の再起戦。相手はライトフライ級の世界ランカー、フィリピンのフローレス。

このフローレスは一昨年、オマール・ナルバエス(アルゼンチン)の持つWBOのフライ級タイトルに挑戦した実績がある(判定負け)。ナルバエスはおそらく、内藤、坂田と互角以上のチャンピオンであり、ナルバエスと12R戦ったということは、それほど楽な相手ではない。そういう相手を迎えてのワンサイドの判定勝ち(私の採点では99-90)は、まずまず評価できるものといえる。

この試合、フローレスがちゃんと調整してくればKOはないだろうと思っていた。実際、1Rのダウンはややプッシング気味だとしても、各ラウンド確実にクリーンヒットを積み重ねた亀田兄はブランク明けにしては上出来だったと思う。世界ランカー相手にこれだけ一方的な試合のできる軽量級ボクサーは、残念ながら日本にはほとんどいないのである。

にもかかわらず試合後のコメントは、「倒せなかったのは出来が悪かった」ということであるらしい。やっぱりちゃんとした指導者がいないというのはこういうことなのだなあと思う。

「亀田とKOはセット」だといくら威張ったところで、フライ級程度の体格ではパンチ自体にそうそう破壊力があるはずがない。このくらいのクラスで次々とKOを続ける選手がいるとすれば、それは力関係に差があるということに過ぎず、現にローマン・ゴンザレス(ミニマム級、16連続KO)にせよ、アレクサンデル・ムニョス(Sフライ級、23連続KO)にせよ、そこそこの相手と当たった途端に判定勝負が多くなった。

そして、この試合自体は評価できるけれども、その半面彼の課題だったのは、左でパンチを打とうとするあまり体が相手と正対してしまうということで、それを改善しない限りこの階級で世界は難しい。

正対するとなぜいけないかというと、まず攻撃面ではパンチの効果が著しく減少するということである。野球で考えると分かりやすいと思う。バントの構えで投手に正対すればバットには当てやすいがホームランは無理である。右を前にした体制から腰と肩で弾みをつけるから、利き腕の左ストレートの破壊力が増すのである。

またディフェンス面でいうと、相手に体の正面を向けていれば打たれる場所が多くなるのは明白である。サウスポーの選手はオーソドックスの選手からみるとパンチが届く場所が限られるのがメリットなのに、体の正面を向けていればそのメリットがなくなる。ああいうスタイルでやりたいのなら、むしろ左を前にしてオーソドックスで戦う方がいいくらいだ。

実際、数は多くなかったもののフローレスの右ストレートもたびたびクリーンヒットしていたし、4Rのクリンチから離れる一瞬の右フックは、ダウンさせられてもおかしくない一発であった(興毅はアゴが弱点)。こういう一撃を不用意にもらわないためには、ちゃんとヒット・アンド・アウェイ(打って離れる)を繰り返し、無理に倒そうとしないことが必要である。

マスコミの論調ではえてして弟と一緒にされてしまう興毅だが、弟とは大違いで素質は間違いなく一級品である。本当に今からでも遅くないので、ちゃんとしたトレーナーについてほしいものである。ちなみに現時点でWBCチャンプの内藤とやった場合、興毅のパンチは当たらず内藤のパンチが面白いように決まって内藤KO勝ちとなる可能性がかなり大きい。年末に想定される内藤戦までに勝負になるくらいにはレベルアップしてくれないとおもしろくない。

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2008/03/13

WBC世界スーパーフェザー級戦展望

WBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチ(3/15、米ラスベガス)
チャンピオン ファン・マヌエル・マルケス(メキシコ、48勝35KO3敗1引分け) +150
挑戦者 マニー・パッキャオ(フィリピン、45勝35KO3敗2引分け) -180

先週の予想では内藤引分け防衛・ピーターKO勝ちをパーフェクト的中させた当コラム、今週のビッグマッチは2004年5月以来約4年ぶりの再戦となるマルケス兄とパックマンのラスベガス・マンダレイベイ決戦である。

前回の対戦ではパッキャオが1Rに3度のダウンを奪ったものの、試合全般としてはマルケスに分のある引分け。その時と比べると、マルケスは技術的により洗練され、パッキャオは全ラウンド動き続けるスタミナ面が向上したとみている。

オッズが示すように、この試合の注目はパッキャオである。アジア系ボクサーとしては初めてといっていいビッグマネー・ファイターとなったパッキャオであるが、知名度を上げた要素としてはエリック・モラレスとの3戦、マルコ・アントニオ・バレラとの2戦が非常に大きい。あとの対戦相手として一流といえるのはオスカー・ラリオスくらいで、実はそれほど多くの強豪と対戦している訳ではない。

前にも書いたようにパッキャオはフライ級スタートで、5階級上になるスーパーフェザー級は体格的に厳しい。モラレス、バレラ、ラリオスといった面々はもともとスーパーバンタム級の選手であるから、大きなハンディキャップはなかった。しかし、ナチュラルなこのクラスの選手、例えばWBAチャンピオンのエドウィン・バレロと戦ったら、パンチ力、耐久力の点でパッキャオはかなり不利になるだろう。

その意味で、フェザー級からクラスを上げたマルケス兄は、パッキャオにとってぎりぎりの相手と考えられる。そのマルケス兄も、スーパーフェザー級での2試合、タイトルを獲ったバレラ戦、初防衛のフアレス戦がいずれも判定で、攻撃力が相対的に低下している懸念はあるが、相手も強かったので仕方なかったという見方もできる。

テクニック的には、前の試合がそうであったようにマルケス兄が上。あとはパッキャオの一発が決まるかどうかだが、最近のパッキャオは昔のような思い切りに欠けているような気がする。ウェイトを上げると耐久力も増すので、前の試合のようにマルケスをダウンさせるのはちょっと難しいのではないかと思っている。マルケス判定勝ちにブラックチップ。

ちなみに、パッキャオはこの試合の後、6月にマカオで試合を予定しているらしい。

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2008/03/07

内藤・ポンサク、WBCヘビー級戦展望

WBC世界フライ級タイトルマッチ(3/8、両国国技館)
△チャンピオン 内藤大助(日本、32勝20KO2敗2引分け)
   挑戦者 ポンサクレック・ウォンジョンガム(タイ、67勝35KO3敗)

2001年3月にマルコム・ツニャカオからタイトルを獲ったポンサクも、それから7年が経過した。過去のタイの名王者であるカオサイ・ギャラクシーが7年1ヵ月(WBAスーパーフライ)、ウィラポンが7年3ヵ月(WBCバンタム)の連続防衛だったことからすると、仮にここで再び王者となったとしてもそれほど長くはないと思われる。

ポンサクの体調が万全であれば、内藤のトリッキーな動きに対応してカウンターを入れることができる。また、亀田大毅戦で危惧された内藤の目が切れやすい点についても、パンチであればTKOとなるという本来の意味で問題となるだろう。

逆にポンサクの調子落ちが一過性のものでなく年齢的なものであった場合、内藤は大毅戦と違って「負けたら仕方がない」と思い切って来るはずだから、内藤KO勝ちもありうる。もちろん前回と同様判定勝ちは十分。

実力的には、10対8くらいでポンサクレックに分があるとみるが、日本開催という地の利、ポンサク下り坂、内藤ピークという要因を考え合わせると、内藤KO勝ちからポンサクKO勝ちまでどんな結果となっても想定内。間をとって、引分けと予想してみる。

WBC世界ヘビー級王座統一戦(3/8、メキシコ・カンクン)
   チャンピオン オレグ・マスカエフ(ロシア、34勝26KO5敗) +300
○暫定チャンピオン サミュエル・ピーター(ナイジェリア、29勝22KO1敗) -450

身長はマスカエフが約8cm高く、体重はピーターが約5kg重い。マスカエフは2002年にコーリー・サンダースに負けて以来12連勝、ピーターは2005年ウラディミールに唯一の負けを喫して以来6連勝。WBCの王座統一戦である。

マスカエフの残る4敗が、オリバー・マッコール、デビット・トゥア、カーク・ジョンソン、ランス・ウィテカー。サンダース戦を含め、すべてKO負けである。かたやピーターはウラディミール戦では3度ダウンを奪った末の判定負けであった。

となると、マスカエフのKO負けという結論にどうしても達してしまうが、先々週のウラディミールvsイブラギモフがあまり活気のない試合だったので、ヘビー級らしい迫力ある打ち合いを期待したい。

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2008/02/21

IBF・WBO世界ヘビー級統一戦展望

IBF・WBO世界ヘビー級タイトルマッチ(2/23、米NYマジソンスクエア・ガーデン)
IBF王者 ウラディミール・クリチコ(ウクライナ・49勝44KO3敗) -500
WBO王者 スルタン・イブラギモフ(ロシア・22勝17KO1分け) +350

米国ボクシングの殿堂であるMSGで、ボクシングの世界一を決める統一ヘビー級タイトルマッチが行われるのに、戦うのはともに旧ソ連圏というのは時代の流れで仕方ないか。まあクリチコ兄弟は米国でも何度も試合をしてきているので、準ホームグラウンドといえなくもない。

2000年10月にWBOチャンピオンとなって以来、世界のトップ戦線に君臨し続けるウラディミールだが、2003年にコーリー・サンダース、2004年にレイモン・ブリュースターにそれぞれ言い訳のできないKO負けを喫しそのつど評価を落としてきた。それ以降は安定した戦い振りであり、前回の防衛戦ではそのブリュースターを6回KOに下して敵を討ったところである。

かたやイブラギモフ。昨年6月にシャノン・ブリッグスを破ってWBO王者となり、10月には老雄ホリフィールドに勝って初防衛。しかし、2試合ともダウンを奪うことはできず、判定勝ち。本当なら楽勝しなければならない試合をてこずったという印象である。唯一の引分けは2006年7月のレイ・オースティン戦だが、オースティンは次の試合でウラディミールに2回KO負けしている。

ともにオリンピックのメダリスト(ウラディミールはアトランタ金、イブラギモフはシドニー銀)であるが、イブラギモフがいまだにアマチュア的なきれいなボクシングをするのに対し、ウラディミールは何度かの挫折を機にプロ向きのハードパンチャーに変身してきた。体格的にも差があり(身長で202cm対186cm)、ウラディミールの優位は動かない。

イブラギモフはヘビー級には珍しいサウスポーで、まともにパンチを食わないのが強みだが、同じサウスポーのクリス・バードを2度とも問題にしなかったウラディミールだけにそれも通用しそうにない。あとはサンダース戦やブリュースター第一戦のように勝手にあわてて自滅することさえなければ、ウラディミールのKO勝ちは固いはず。

なお、この試合は来週火曜日のWOWOWでタイムリー・オン・エア中継される。

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2008/02/19

亀田大毅がけっぷち

ポーカーの続きの原稿を用意していたが、週明けに大きなニュースが飛び込んできた。昨日のJBC(日本ボクシングコミッション)理事会で、亀田大毅の追加処分について協議されたのである。

ことの発端は亀田大毅が先月27日に起こした自動車の追突事故。物損事故で処理され刑事的な問題はないが、ボクシング界においては現役ボクサーが車を運転しないというのが不文律なのである。

これはかつて世界フライ級チャンピオンであった大場政夫が首都高速で事故死したことが大きく影響している。そして、頭部に多くの打撃を受けるボクサーが運転をすることは相当に危険であるという認識も背景にある。

加えて、大毅は内藤戦の狼藉により1年間のライセンス停止中である。ライセンスを停止されたということはルール違反があった訳で、現役を続ける意思があるとすれば停止期間中の立場として「謹慎」以外にはありえない。身を深く慎み、反省しなければならないはずである。

しかしこの男にそういう良識は通用しない。本来なら亀田道場を出て協栄ジムでトレーニングしなければならないにもかかわらずそれをせず、先日はセコンド禁止となったはずの親父と一緒に茨城・霞ヶ浦高校のレスリング部で練習を見学、その場で「もちろん車はまだ運転しとる」「車はぶつけてなんぼのもんや」などと放言したのである。

さすがの金平会長も苦情殺到に対し素早く動いた。大毅が協栄ジムへの練習にほとんど来ていないこともあり、今後の事態によっては解雇もありうるという判断をJBCに示した模様である。協栄ジムが解雇した場合、日本のジム制度の慣習からして他のジムが大毅と契約することは考えにくく、ジム解雇→日本リング追放となる可能性が非常に大きい。

そしてこの日の理事会では、大毅追放まで一気に進む可能性もあった。そうならなかったのは、どうやらTBSの暗躍があったらしいのである。そもそも、霞ヶ浦高校のニュースを流したのが2月13日のスポニチということだから、今回の伏線と考えるべきだろう。スポニチは毎日系、TBSも毎日系。TBSといえば亀田親子と一蓮托生の間柄である。

TBSは「協栄か亀田かと言われたら、亀田を取る」ということだったらしい。だから、もし大毅が追放されたら、兄貴も親父も連れて亀田道場をメキシコに移し、日本のジムに所属せずにボクサー生活を続けさせることを考えていたようなのである。これは、かつて日本のジムをクビになった西島洋介山と同じ道だが、テレビ局がついている分、可能性はあるかもしれない。なにしろ、外国に行けばIBFにもWBOにも挑戦できるのである。

昨日の段階ではそこまで話が進まなかったため、今後態度が改まればこれまでどおりという結論になったようだが、おそらく近いうちにそういう動きは出てくるだろう。つまり、亀父とTBSの思惑は「永久亀田場所」構想なのである。ただ私の予想を言わせてもらえば「去る者は日々に疎(うと)し」である。大毅のことなど、みんないつまでも覚えているはずがないのであった。

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2008/02/07

WBO世界ウェルター級タイトルマッチ展望

先週、フィリピン・セブのウォーターフロント・ホテルでかなり注目される軽量級のビッグマッチがあった。IBFスーパーフライ級の挑戦者決定戦で、地元フィリピンのホープ、Z・ゴーレスと、前IBFフライ級王者のビック・ダルチニアンの試合である。

一種、ナジーム・ハメド的なところがあるハードパンチャーのダルチニアンなので、クラスを上げてどうなのか興味深かったが、観客席から何か投げ込まれたりしてひどく荒れた試合の結果、判定は3者3様の引分けだったということである。

現在、フライ級、バンタム級には、ダルチニアンの後継王者であるドネアーを除いてそれほど強いチャンピオンはいないが、スーパーフライ級は多士済々で非常に層が厚い。日本でおなじみのクリスチャン・ミハレス(WBCスーパーフライ)も今度ラスベガスで試合をするようだし、世界的にもますます注目を集めそうだ。

WBO世界ウェルター級タイトルマッチ(2/9、米カリフォルニア)
○チャンピオン ポール・ウィリアムス(米、33戦全勝24KO) -675(1.12倍)
   挑戦者 カルロス・キンタナ(プエルトリコ、24勝19KO1敗) +425(5.25倍)

さて、現在最も面白いクラスといえば、ウェルター級である。WBAミゲール・コット、WBCフロイド・メイウェザー、WBOウィリアムスの3チャンピオンが無敗であり、IBFのシントロンも1敗。チャンピオン以外にもアントニオ・マルガリト、シェーン・モズリー、オスカー・デラホーヤ、リッキー・ハットン、ザブ・ジュダーらがいて、誰が誰と戦ってもビッグマッチになりそうだ。

すでに、4月にシントロンvsマルガリトが決まっていて、この勝者がコットと戦う予定。メイウェザーは名前があってリスクの小さいデラホーヤとの再戦コース。そしてウィリアムスは今回の防衛戦からスタートする。客観的にみて、マルガリトを破ったウィリアムスがこのクラスでは一番強いはずである。

とにかく身長が183cm、リーチが2mを超える体格は、ミドル級からライトヘビー級に上げたバーナード・ホプキンスに匹敵する。マルガリトには後半追い上げられたが前半戦は全く寄せ付けない動きを示しており、打ち合いにもそこそこの適応力を示した。あとは実力差のある相手にきっちりとした結果を残せるかどうか。

今回の防衛戦の相手キンタナは(ちょっとアブナい名前だが)、2006年ミゲール・コットに挑戦、5回終了でギブアップしている。長身のサウスポーであるという点ではチャンピオンと同様であるが、コット戦で耐久力のなさを示してしまった上、サイズではチャンピオンに劣る。ウィリアムスはこの試合で存在感を示し、次の時代のスーパースターへの道を進んでほしいものである。

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2008/01/16

トリニダードvsロイ・ジョーンズ戦展望/長谷川穂積回顧

今週のWOWOWで、昨年11月に行われたバルガス・マヨルガの録画中継が放送されたのだが、実はこの中に私が何回か映っている。これまでも後楽園ホールのG+で映ったことはあったけれど、まさかロサンゼルスのステープルズセンターの中継に入るとは思わなかった。新年早々、ちょっとうれしい。

観客席が大写しになった時の一番上のロープのちょっと上あたり、通路際にいるので(わかりやすいのはシントロン戦の5R残り10秒あたり)、お暇のある方は再放送で見てください。木曜日の深夜26:30~。

ライトヘビー級12回戦(1/19、米NYマジソン・スクエア・ガーデン)
   ロイ・ジョーンズ・Jr.(米国、39歳、51勝38KO4敗) -325
○フェリックス・トリニダード(プエルトリコ、35歳、42勝35KO2敗) +250

ミドル、スーパーミドル、ライトヘビー、ヘビー級の4階級を制覇したロイ・ジョーンズJr.とウェルター、スーパーウェルター、ミドルの3階級を制覇した”ティト”・トリニダードの注目すべき一戦が行われる。ともに2005年に手痛い敗戦を喫し、その後一線級とは戦っていない。トリニダードに至っては約3年ぶりの復帰戦である。

ロイ・ジョーンズが「12Rやるつもりはない。KOで決着をつける」と言っているのに対し、ティトは「ブランク前よりも強くなっているよ。KOできると思うけど、別に判定でも構わない」とコメントしている。常識的にはミドル級でもやや体格的に厳しかったトリニダードだけに、ライトヘビー級でジョーンズ相手は厳しいとみるべきであろう。

しかしこの試合、私はトリニダードにかなりチャンスがあるとみている。第一に、ジョーンズの年齢的な衰えが著しい点。45歳のホリフィールドや42歳のホプキンスがよく引き合いに出されるが彼らは特別なのであって、中量級並みのスピードと反射神経が売りのジョーンズにとって年齢を克服するのは簡単ではない。

第二に、ヘビー級でジョン・ルイスとやってから、ジョーンズは明らかにボクシングの水準が下っていることである。ディフェンスもハンドスピードも、パンチ力も明らかに落ちている。想像だが、無理な増量と急激な減量で、必要な筋肉が失われてしまったのではないか。

つまり、ジョーンズのライトヘビーは一線級の水準になく、トリニダードは未知数。だとすれば、未知数の方がまだ期待できるということである。報道ではこの試合170ポンド契約らしく(未確認)、だとすればさらにジョーンズは苦しい。トリニダードも休み明けはあまり動きは良くないのだが、前半戦を乗り切れば面白そう。

WBC世界バンタム級タイトルマッチ(1/10、大阪)
チャンピオン 長谷川穂積 ○ 判定(3-0) × 挑戦者 シモーネ・マルドロット(イタリア)

長谷川がファイティング原田の4度防衛の記録を破る5度目の防衛に成功したが、原田の時代にスーパーフライやスーパーバンタムはなく、世界チャンピオンも各階級一人だけだったのだから、全然価値は違うだろう。それに、残念ながら長谷川は世界最強のパフォーマンスを見せてくれなかった。

長谷川の強みは、スピードとディフェンスとカウンターであり、自分から前に出て攻める選手ではない(これは前にも書いた)。だから、ウィラポン第二戦でKOしたのは今になってみれば良くなかったことで、もっと「打たせずに打つ」ボクシングをできるはずだし見せなくてはならない。

この試合でも、右ジャブを突いて動き、いきなり相手の間合いに入って打ってみたり、相手のパンチが届くより先にカウンターを決めた場面もあった。しかし全体に大振りで、相手と同じレベルに落として戦ってしまったという印象である。

大体、バッティングで目を切ったのも(VTRで明らかなように、パンチで切れたのではない)頭が突っ込んでしまっているからで、頭さえ当てさせないというくらいのスキルを見せないと、ラスベガスで客を呼ぶことはできないと思う。

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2007/12/06

ハットンvsメイウェザー戦展望

WBC世界ウェルター級タイトルマッチ(12/8、米ラスベガス)
○チャンピオン フロイド・メイウェザー(米、38戦全勝24KO) -245
   挑戦者 リッキー・ハットン(英、43戦全勝31KO) +195

いつまでたっても若手代表のようなメイウェザーだが、もう30歳になる。今年5月にはデラホーヤとのスーパーファイトに勝って5階級制覇チャンピオンとなったが、”パウンド・フォー・パウンド”という意味では逆に評価は落ちているようだ。適正ウェイト以上のクラスでの戦いが続き、「各階級を通じて最強」どころか、「クラス最強」であるかどうかも疑わしいというのがその要因だろう。

2001年のコラレス戦(スーパーフェザー級=130ポンド)、2003年のヌドゥ戦(ライト級=135ポンド)、2005年のガッティ戦(スーパーライト級=140ポンド)が強かったのは何といってもKOで決着したからで、ただ相手のパンチを当てさせないというだけでは”パウンド・フォー・パウンド”とはいえない。

ところが、ウェルター級(147ポンド)に上げてからのジュダー戦、バルドミル戦(ともに判定勝ち)では倒せそうな気配がなく、スーパーウェルター級(154ポンド)のデラホーヤ戦に至っては前半を明確に失っていた(2-1判定勝ち)。今回は再びウェルター級に戻しての防衛戦だが、この階級の他団体王者であるコット(WBA)、シントロン(IBF)、ウィリアムス(WBO)そしてマルガリト(前WBO)らと比べて、メイウェザーが明らかに強いとはいえず、逆にメイウェザーの方が対戦を避けてきた節がある。

今回のハットン戦も全勝の英米対決で盛り上っているが、ハットンは一度ウェルター級チャンピオンとなっているものの、その後適正階級であるスーパーライトに戻している。今回比較的オッズが接近しているのは、ハットンが前の試合でメイウェザーも苦しんだホセ・ルイス・カスティージョをKOしているからで、確かにハットンの馬力は驚異的だが、これが通用するのはスーパーライトまで、ということもまた言えそうである。

つまりメイウェザー陣営は、「注目される試合ではあるけれども危険性の少ない相手」とうまくマッチメークしている訳で、この試合もオッズ以上の実力差があることは間違いない。メイウェザー判定勝ちにブラックチップ。なお、この試合、ラウンドプロップでは11.5のo/u、つまりKOか判定かというオッズも出ていて(どちらの勝ちでも構わない)、KOのオッズは+200、つまりJRA式で3倍である。(ハットン勝ちのオッズより高い!)

p.s.同じウェルター級の日本タイトルマッチも今夜行われます。三階級制覇の湯場忠志と"亀田一家入り"で有名になった牛若丸あきべぇ(騒ぎの前に亀田一家から協栄に戻った)。かつての実力なら間違いなく湯場だが、若いあきべぇの一気の台頭があっておかしくない組合せ。深夜3時頃にTBS中継あり。

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2007/12/04

ステープルズ・センターへ(完結編)

まず入場したのはリカルド・マヨルガ。ニカラグア出身の34歳、オーソドックス(右構え)のファイターである。2001年にアンドリュー・”シックス・ヘッド”・ルイスをKOしてWBA世界ウェルター級チャンピオンとなり、後にWBC世界スーパーウェルター級も制した2階級王者である。

しかし、その実績よりも彼を有名にしたのは、フェリックス・トリニダード、オスカー・デラホーヤの両スーパースターを相手に悪役キャラで渡り合い、結局KO負けしたものの結構いい勝負をしたことである。今回もバルガス相手ということで、盛大なブーイングで迎えられながら全然気にしないでパフォーマンスしているところはさすがである。

次いでフェルナンド・バルガス入場。肩車された2人の息子が掲げるチャンピオンベルトに先導され、場内全員起立のスタンディング・オベーションに迎えられてのリングインである。ヒスパニック系の米国人で29歳。

1998年に”ヨリ・ボーイ”・カンパスをKOしてIBF世界スーパーウェルター級チャンピオン、このタイトルはトリニダードに奪われるが、2001年にホセ・”シバタ”・フローレスをKOしてWBAの同級王者となった。このタイトルは今度はデラホーヤに取られている。やはりオーソドックスのファイター、ということはまともな打ち合いになる可能性がかなり大きい。

バルガス入場から試合前のセレモニーになっても、みんな立ったままである。私の後ろの席の奴が”Sit down!Sit down!”とうるさいので座るが、前が立ったままなので見辛くて仕方がない。こういうファイトは、立って見るべきものだと思うのだか・・・。

ゴングが鳴って試合開始。ともに164ポンドと主戦場のスーパーウェルターより10ポンド(約4.5kg)も重い。しかし、マヨルガがそのウェイトでもシェイプアップされたいい体をしているのに対し、バルガスの腹回りはいかにも太い。もともと、スーパーウェルターでやっていた時も、バルガスの腹回りは決して引き締まってはいなかったのに、10ポンド上ということでさらに太めに見える。

予想されたように、マヨルガがいきなり大振りの左右フックで襲い掛かる。1年以上振りの試合とは思えないくらい、踏み込みは鋭く動きがいい。バルガスはなんとかまともにもらわずに避けるが、何度目かの接近の際にはローブローを放ってマヨルガの前進を止めようとする。マヨルガペースである。

残り1分を回ったあたりで、バルガスが後退しバランスを崩す。すかさずマヨルガが頭を押さえてはたき込み、バルガスが膝をつく。これをレフェリーがダウンと判定し、場内大ブーイングである。もちろんダメージはない。再び全員起立で場内大興奮だが、大してまともなパンチはお互いにもらっていないように見えた。

こうして2Rまでマヨルガの前進が続いたが、さすがにそれほどの体力はないので、3Rから5Rは逆にバルガスが前進。マヨルガはアゴが強いのが自慢で、ストレートをまともにもらってもひるまないのだが、効いていないとしてもポイントは相手に行ってしまう。バルガスのストレートがよく当たり、ペースはバルガスになる。

しかしマヨルガもなかなかの食わせ物である。世界タイトルもかかっておらず、一発勝負の性格が強いことから徹頭徹尾打ち合いに行くのかと思っていたら、6R以降作戦を変えてバルガスのボディを打ち始めた。完全に長期戦の構えである。バルガスは上に述べたように太め残りだったから、このマヨルガの作戦変更で急に手数が減る。6Rから8Rはマヨルガペース。

しかし大声援を受けたバルガス("メヒコ!""メヒコ!"の大コール。バルガスはいちおう米国籍)、9R、10Rと再び前進。多少疲れてきたマヨルガに連打を浴びせる。10R終わったところで、ラウンドの優劣は5対5、1Rのダウンを取られた分の1ポイントだけマヨルガ有利と思われるが、どうやら疲れているのはマヨルガ。残り2ラウンド、いよいよ面白くなりそうだ。

そして11R、前の2ラウンド休んでいたマヨルガが、機先を制して前進、右の大きなスイングを的中させる。面食らったバルガスだが、体制を立て直して逆に攻勢、今度はマヨルガが後退する。ラウンド終盤では、ともに打ち疲れたのか動きが鈍り、両者の距離が開いた。その瞬間、いきなりという感じでマヨルガが右ストレート。バルガスはすとん、と尻餅をついた。決定的なダウンである。

12Rはマヨルガが打ち合いを避け、完全にカウンター狙い。そのまま試合終了。私の採点では114-112マヨルガだったが、ジャッジも一人が114-112、あとの二人は115-111、113-113と、2-0のマジョリティ・デシジョンでマヨルガの判定勝ちという結果となった。

この結果は、両者の実力差というよりも、引退試合として最後まで打ち合いたかったバルガスと、まだまだビッグマッチのチャンスがあるので負けたくないマヨルガの、勝負に対する執着心の差だったような気がする。そうでなければ、マヨルガのボディ狙いなど、そうそう見られるものではない。

試合が終わったのは午後10時過ぎ。帰りは地下鉄を探そうかとも思っていたのだが、時間も遅いしそもそもどこが地下鉄の入口なのか分からなかったので、はす向かいにあるホリディインまで歩き、そこでタクシーを拾った。あんなにみんなビールを飲んでいたのに、なぜか駐車場のビルの方に歩いていくのがちょっと不思議なステイプルズセンターだった。(完)

Imgp0203_ 勝利の雄たけびを上げるマヨルガ。

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2007/12/03

ステープルズ・センターへ(さらに続き)

さて、チャンピオンのシントロンは28勝のうち26がKO、つまり2試合を除きすべての試合をKOで決着させている強打者である。唯一の負けはWBOの王座統一戦で、正チャンピオンだったアントニオ・マルガリトに敗れただけ。メイウェザーですら対戦を避けたマルガリトに負けたのは、ある意味仕方がない。

私がシントロンを買うのは、彼がストレートを主武器とする強打者だからだ。かつての統一世界ヘビー級チャンピオン、レノックス・ルイスもそうだったが、ストレートの強い選手は好きである。フックを主武器とする強打者は相手に近づかなければならないが、ストレートなら相手の射程外から一気に決められるからである。

1Rのゴングが鳴り、いきなりシントロンの攻勢。長い右ストレートが2度3度と決まり、フェリシアーノの体が大きく飛ばされる。この分だと2、3Rで終わってしまいそうだ。そんな中で、列の真ん中に座っていたグループが、ラウンド途中で打ち合っているというのにビールを買いに席を立つ。

この連中はさっきからビールを再三おかわりしていて、500mlのプラスチックコップを一人5、6杯ずつ飲んでいるのだった。こうなると、通路側の席がかえってあだになる。いちいち席を立たなければならないからだ。「馬鹿野郎、終わっちまったらどうすんだよ」と思ったが、仕方がない。そもそも彼らが見たいのはメインのバルガスだけなのだ。

しかし案に相違して、試合は長引く。シントロンの長いストレートをかいくぐったフェリシアーノが、懐に入って接近戦を挑んだからである。こうなると、シントロンの長いリーチはかえって邪魔である。特にいいパンチをもらった訳ではないが、しつこく左右フックを浴びせるフェリシアーノから距離をとろうとするシントロンは、逃げているように見えなくもない。

くっつくフェリシアーノ、離れようとするシントロンの駆け引きのうちにラウンドは進み、両者かなり疲れてきた。特に、絶対有利だと言われながら倒せないシントロンは動きが鈍くなり、不利と予想されながら粘り場内の大歓声を受けるフェリシアーノは、さらに張り切って手を出し続ける。なんだかだるいファイトになり、シントロン有利ではあるが3ラウンド位はフェリシアーノに行ったかなという10Rでいきなり試合は大きく動いた。

それまで前進を続けてきたフェリシアーノが、シントロンの右を受けてこの試合初めて後退。それを見たシントロンが攻勢に出て左右の強打を連続して叩き込む。とにかく、シントロンは距離があれば強いのである。最後はガードが取れなくなったフェリシアーノを見て、レフェリーが割って入ってストップ。10Rで、シントロンのTKO勝ち。ダウンはしなかったが、明らかにストップのタイミングであった。

大苦戦後のKOがよっぽどうれしかったらしく、シントロンはリングに倒れこみパフォーマンス。おそらく、ブリッジをしようとしたのではないかと思うが(彼はレスリングの経験がある)、その途端、右手首を押さえて悶絶してしまった。どうやら、試合中か試合後かは分からないが拳を痛めたようで、すぐにトレーナーのエマニュエル・スチュアート(こちらも有名。ハーンズとかホリフィールドとか)が飛んできて、グローブを外していた。

試合後の拍手は明らかにフェリシアーノの方が大きく、これは彼がメキシカンであることだけが原因ではないだろう。それほど、前評判を覆しての健闘は光った。それでもフェリシアーノがコットやメイウェザーに通用するとは思えず、この夜明らかになったのはシントロンは接近戦に弱いということだけだったかもしれない。

さて、いよいよメインイベント、ヒスパニック系のヒーロー、フェルナンド・バルガスの登場である。(この項続く)

Imgp0190_ 試合前の注意。後ろ手にマイクを持つジミー・レノンJr.の左がトレーナーのエマニュエル・スチュアート。金のトランクスで上を向いているのがカーミット・シントロン。

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2007/11/30

ステープルズ・センターへ(続き)

さて、この日の興行は3部構成になっていて、3時10分スタートの3試合がいわゆるアンダーカードの8回戦。これが終わるとしばらく休憩があって5時からが第二部の10回戦2試合。また休憩があって、7時からの12回戦3試合はペイ・パー・ビュー放送されるのである。

7時になると、まず頭上の大型画面にプロモーターであるドン・キングが出てきて、イラク駐留の兵士たちと一緒にこの試合を楽しみにしていますというコメントがある。そしてその後なんとブッシュ大統領のメッセージが流れると、すかさずブーイング。女性歌手の国歌独唱があって、いよいよ12回戦の一試合目、ローマン・カルマジン(35勝22KO2敗1引分け)とアレハンドロ・ガルシア(25勝24KO2敗)のWBAインターコンチネンタル・スーパーウェルター級タイトルマッチである。

この二人、両方ともこのクラスの元チャンピオンで、カルマジンがIBFの、ガルシアがWBAの世界タイトルをかつて持っていて、今でも世界上位ランカーである。ただ、カルマジンはテクニシャンで一発がなく、ガルシアはKO率は高いものの強豪と当たると途端に決定力がなくなる。だからこの試合だけは判定だろうと思っていたら、ところがどっこい、この試合が一番早かった。

ご存知のとおり西海岸ではヒスパニック系(スペイン語圏からの移民)、特にメキシコ系ボクサーの人気が絶大である。もちろんその代表格がデラホーヤであり、この日のメインイベンターであるバルガスで、この試合のガルシアもメキシコ人である。だからガルシアの入場には場内大歓声、カルマジンの入場にはブーイングという、主役と敵役が非常に分かりやすい顔合わせであった。

しかし、世界的名トレーナー、フレディ・ローチ(マニー・パッキャオのトレーナー)がセコンドを務めるこの日のカルマジンは、非常に出来がよかった。ガルシアの出鼻に左ジャブ、右ストレートが小気味よく決まり、そのたびに左後ろに陣取っていたロシア人のグループが「ハラショー!」「ハラショー!」の連発である。(カルマジンはロシア出身)

そして3R、またもやカルマジンの左右が決まり、さらに左フックをボディへ、右フックをアゴへと追い打ちすると、ガルシアがあっさりという感じでひざをつく。両手もついて背中を丸めた倒れ方(いわゆるorzですねw)は、どう見てもアゴではなくレバーに入った一撃が原因であった。そして、そのままカウントアウト、なんとカルマジンが3RKOで勝利を飾ったのである。

次の試合はIBF世界ウェルター級タイトルマッチ、今回楽しみにしていたチャンピオン、カーミット・シントロン(28勝26KO1敗)の登場である。挑戦者は世界ランク14位のジェシー・フェリシアーノ(15勝9KO5敗3引分け)。戦績も平凡なフェリシアーノが世界挑戦者の地位を獲得したのは、今年3月のUSBAウェルター級タイトルマッチで、その時点で20勝1敗1分けのホープ、デルヴィン・ロドリゲスを番狂わせでKOしたからであった。

それでも、なんといっても相手は強打のシントロンであり、フェリシアーノの勝ち目は薄いというのが大方の見方であった。しかし、フェリシアーノもメキシコ系、場内は大歓声である。一方、シントロンはプエルトリカン、同じヒスパニックといっても、プエルトリコ系は東海岸に多い。彼らのヒーローは、いまもフェリックス・”ティト”・トリニダードである。そして、メキシコ系とプエルトリコ系の仲は決していいということはなく、シントロンの入場はブーイングで迎えられたのであった。(この項続く)

Imgp0174__2 アンダーカードのラウンドガール。リングと席との高低差がお分かりいただけるでしょうか?

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2007/11/29

ステープルズ・センターへ

先週の金曜日はステイプルズ・センターにボクシングを見に行ってきた(注.発音でいうとステイプルズのはずですが、日本では通常ステープルズと表記されるので、表題だけはステープルズとしました。)

なんて書くと何だか生意気だけど、3連休に何かいいイベントはないかなあと探していたらバルガスvsマヨルガがあって、Ticketmasterですぐ席を押さえることができて、ついでにラスベガスに寄ってくることにしてエアも押さえて、ロスとLV合計4泊分のホテルも取って、全部インターネットで事が足りてしまった。いまだに後楽園ホールの席はインターネットで押さえられないのだから、国内よりよっぽど便利である。

11月23日は勤労感謝の日。奥さんに車で成田空港まで送ってもらって第1ターミナルへ。日本時間で3時15分発のNW2、NRT-LAXである。ノースウエストは安く座席指定ができるのでとてもいいのだが、半面、JALや全日空と違って個別のディスプレイがない上、機内食も大変においしくなくて、アルコール類も有料というデメリットがある。

だから前回の遠征からポータブルDVDを持っていくことにしていて、往路の上映番組は「どろろ」「TRICK」「のだめカンタービレ」である。そして、機内食は”No,thank you.”。夕食はいったん持ってくるとなかなかトレイを下げてくれず狭くて嫌なのだが、食べなければその分広くていい。到着前の朝食はフルーツとかジュースだし、すぐ片付けてくれるのでこちらはありがたくいただいた。こうした工夫の成果で、9時間半のフライトはあまりストレスを感じない間に終わってしまったのである。

ロサンゼルス国際空港到着は現地時間の7時15分頃。しかし、入管が開くのが7時半ということでまず機内で待たされ、さらに入管の外国人窓口が二つしかなくて全然進まない。日本時間で真夜中の3時頃だから大層辛い順番待ちになってしまう。手続きが終わったのは結局9時過ぎ。着陸してから2時間近くかかってしまった。タクシーで市内へと向かう。

今回の宿はMiy